航空幕僚長

航空幕僚長(こうくうばくりょうちょう、: Chief of Staff, Air Self Defense Force)は、防衛省航空幕僚監部の長。航空自衛官の最高位である。日本語略称は空幕長(くうばくちょう)。

日本
航空幕僚長
Chief of Staff, Air Self Defense Force
航空幕僚長(乙)階級章
航空幕僚長旗
現職者
空将井筒俊司(第36代)

就任日 2020年令和2年)8月25日
行政府
防衛省
種類自衛官
所属機関航空幕僚監部
任命防衛大臣
初代就任上村健太郎
創設1954年昭和29年)7月1日
ウェブサイト防衛省・自衛隊
航空幕僚長 階級章略章

概要

外国空軍の空軍参謀総長に相当し、防衛大臣の指揮監督の下、航空自衛隊の任務および隊員の服務を監督し、それらに関する最高の専門的助言者として大臣を補佐する。航空自衛隊の人事、教育訓練、防衛力整備、後方補給などを司るフォースプロバイダー(練度管理責任者)として平時の部隊を管理し、有事の際にはフォースユーザー(事態対処責任者)の統合幕僚長に航空自衛隊の部隊を提供する役目を担っている[1]防衛省に設置される特別の機関の一つである防衛会議の構成員で、政令指定職7号[注釈 1]の役職である。階級は空将であるが、通常の空将が空軍中将に相当するのに対し、航空幕僚長は統合幕僚長と同じ特別の階級章が定められているため、空軍大将相当である。特別の階級章とは、通常の空将の階級章は桜星が3つであるのに対し、統合幕僚長および航空幕僚長たる空将は桜星が4つ[注釈 2]となっている。自衛隊において旧軍や諸外国軍の大将に相当する処遇を受けるのは統合幕僚長陸上幕僚長海上幕僚長・航空幕僚長の4人だけである。

定年

空将たる航空自衛官は60歳を以て定年退官となるが、航空幕僚長たる空将の定年は62歳となっている。

空将の定年を超えて航空幕僚長の職位にある航空自衛官が航空幕僚長の職務を辞任したり、解任された場合はその時点で定年に達したものと見做され自動的に定年退官となる。

歴代の航空幕僚長

歴代の航空幕僚長
氏名写真在職期間出身校・期前職後職
1上村健太郎1954.7.1 - 1956.7.2東京帝国大学保安庁長官官房長退職
調達庁長官
→1957.7.30
2佐薙毅1956.7.3 - 1959.7.17海兵50期・
海大32期
航空幕僚副長退職
3源田実1959.7.18 - 1962.4.6海兵52期・
海大35期
航空総隊司令退職
4松田武1962.4.7 - 1964.4.16陸士39期・
東京帝国大学[注釈 3]
航空幕僚副長退職
5浦茂1964.4.17 - 1966.4.29陸士44期・
陸大52期
航空幕僚副長退職
6牟田弘國1966.4.30 - 1967.11.14陸士43期航空総隊司令官第4代統合幕僚会議議長
7大室孟1967.11.15 - 1969.4.24陸士45期航空幕僚副長退職
8緒方景俊1969.4.25 - 1971.6.30陸士46期・
陸大55期
航空幕僚副長退職
9上田泰弘1971.7.1 - 1971.8.9陸士49期・
陸大58期
航空幕僚副長退職[注釈 4]
10石川貫之1971.8.10 - 1973.6.30陸士50期航空幕僚副長退職
11白川元春1973.7.1 - 1974.6.30陸士51期・
陸大58期
航空幕僚副長第8代統合幕僚会議議長
12角田義隆1974.7.1 - 1976.10.14海機49期中部航空方面隊司令官退職
13平野晃1976.10.15 - 1978.3.15海兵69期航空幕僚副長退職
14竹田五郎1978.3.16 - 1979.7.31航士55期航空総隊司令官第12代統合幕僚会議議長
15山田良市1979.8.1 - 1981.2.16海兵71期航空総隊司令官退職
16生田目修1981.2.17 - 1983.4.25航士58期航空幕僚副長退職
17森繁弘1983.4.26 - 1986.2.5航士60期航空幕僚副長第16代統合幕僚会議議長
18大村平1986.2.6 - 1987.12.10名幼48期・
東京工業大学
航空幕僚副長退職
19米川忠吉1987.12.11 - 1990.7.8青山学院大学航空総隊司令官退職
20鈴木昭雄1990.7.9 - 1992.6.15防大1期航空総隊司令官退職
21石塚勲1992.6.16 - 1994.6.30防大3期航空総隊司令官退職
22杉山蕃1994.7.1 - 1996.3.24防大4期航空総隊司令官第21代統合幕僚会議議長
23村木鴻二1996.3.25 - 1997.12.7防大6期航空幕僚副長退職
24平岡裕治1997.12.8 - 1999.7.8防大8期航空幕僚副長退職
25竹河内捷次1999.7.9 - 2001.3.26防大9期航空総隊司令官第24代統合幕僚会議議長
26遠竹郁夫2001.3.27 - 2003.3.26防大11期航空幕僚副長退職
27津曲義光2003.3.27 - 2005.1.11防大13期航空支援集団司令官退職
28吉田正2005.1.12 - 2007.3.27防大14期航空教育集団司令官退職
29田母神俊雄2007.3.28 - 2008.10.31防大15期航空総隊司令官航空幕僚監部付[注釈 5][2][3]
→2008.11.3退職[4]
-岩﨑茂2008.10.31 - 2008.11.6防大19期職務代理(本務・航空幕僚副長)[注釈 6]
30外薗健一朗2008.11.7 - 2010.12.23防大18期情報本部退職[注釈 7]
31岩﨑茂2010.12.24 - 2012.1.30防大19期航空総隊司令官第4代統合幕僚長
32片岡晴彦2012.1.31 - 2013.8.21防大20期退職
33齊藤治和2013.8.22 - 2015.11.30防大22期退職
34杉山良行2015.12.1 - 2017.12.19防大24期退職
35丸茂吉成2017.12.20 - 2020.8.24防大27期航空幕僚副長退職
36井筒俊司2020.8.25 -防大30期航空総隊司令官

脚注

注釈

  1. 自衛官#自衛官と防衛省内局及び他省庁の官僚との比較を参照。
  2. 1962年(昭和37年)12月1日、自衛隊法施行規則の一部改正により現在の階級章が制定された。それ以前は他の空将と同じ階級章であり、左胸に幕僚長であることを示す幕僚長章を着けていた。
  3. 員外学生として東京帝国大学工学部機械工学科に派遣され、工学士号を取得。技術将校としてのキャリアを歩んだ。帝国陸軍における人事上は、陸大卒業者と同等の処遇を受けた。詳細は「陸軍大学校#陸大卒業者と同等に扱われた者」を参照。
  4. 全日空機雫石衝突事故により引責辞任。
  5. 田母神論文問題により更迭。
  6. 「幕僚長に事故があるとき、又は幕僚長が欠けたときは、その職務を行う。」(防衛省設置法第25条の2の規定による)
  7. 航空自衛隊事務用品発注官製談合事件による引責辞任。

出典

  1. 統合運用について 防衛省 2010年3月
  2. 防衛省発令(将人事)2008年10月31日(2009年1月23日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  3. “読む政治:前空幕長論文問題(その2止) 「危険人物」不安現実に”. 毎日Jp. (2008年11月9日). オリジナルの2008年12月28日時点におけるアーカイブ。. http://archive.is/YRtvd 2009年2月17日閲覧。
  4. 防衛省発令(将人事)2008年11月3日(2009年1月23日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project

関連項目

外部リンク

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