示量性と示強性

概要

示量性の定義は文献により、以下2種類の定義がある。

  • 系全体の量が部分系の量の和に等しくなること[1][2][3]
  • 系の大きさ、体積、質量に比例すること[4][5][6]

厳密には前者の性質は相加性、後者の性質は示量性として区別する[7][8]

均一系の状態量は相加性ならば示量性となるが、部分系ごとにその量の密度が異なる不均一系の場合には相加性であっても示量性とはならない。しかし熱力学では部分系として均一なものを取ることが普通であり、部分系においては相加性と示量性が一致するようにできる。従って、相加性と示量性は区別しない流儀の方が多い。

示量性(相加性)を持たない状態変数を示強変数という。示量性状態量と示強性状態量の中には、体積と圧力のように互いに掛け合わせるとエネルギー次元をもった示量性の量となるものがある。このような関係を(互いに)共役な関係または双対な関係と言う。

それぞれの例には次のものがある。

示量変数の例

示強変数の例

脚注

  1. 原島鮮「熱力学・統計力学 改訂版」培風館 (1978/09)
  2. 都筑卓司「なっとくする熱力学」講談社 (1993/12)
  3. 「物理学辞典-改訂版」培風館(1992/05)
  4. 「物理学辞典-三訂版」培風館(2005/09)
  5. 長倉三郎、他(編)「岩波理化学辞典-第5版」岩波書店 (1998/02)
  6. 藤原邦男;兵頭俊夫「熱学入門―マクロからミクロへ」東京大学出版会(1995/06)
  7. 佐々真一;兵頭俊夫「熱力学入門」共立出版 (2000/04)
  8. 清水明「熱力学の基礎」東京大学出版会(2007/03)
  9. 齋藤幸夫、熱力学(2013年度)、http://www.phys.keio.ac.jp/faculty/saito/saito-html/13thdyn.pdf, p.51

関連項目

外部リンク

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