日本学士院学術奨励賞

日本学士院学術奨励賞(にっぽんがくしいんがくじゅつしょうれいしょう、英語: Japan Academy Medal)は、日本学士院の賞である。

概要

日本学士院は学術上特にすぐれた論文、著書その他の研究業績に対する授賞事業を行っている(日本学士院法第8条1項1号)。日本学士院による賞は、日本の学術賞としては最も権威ある賞である。日本学士院学術奨励賞は若手研究者を顕彰して今後の研究を奨励することを目的として、2004年に創設された。受賞者は、独立行政法人日本学術振興会日本学術振興会賞受賞者の中から選ばれる。

名称

英語での名称は「Japan Academy Medal」[1]である。

歴代受賞者

回数授賞式開催日受賞者学位研究題目
第1回2005年3月22日勝又直也Ph.D.中世ヘブライ文学を中心とした、地中海・中東の比較文学・比較文化研究
高柳広博士(医学)免疫系による骨代謝制御の研究
長谷部光泰博士(理学)植物の分子系統と器官形成進化の分子機構の研究
望月新一Ph.D.p進的な手法によるグロタンディークの遠アーベル幾何予想の解決など双曲的代数曲線の数論幾何に関する研究
渡辺靖現代アメリカにおける文化の政治学とコミュニティーに関する民族誌的分析
第2回2006年3月9日星泉博士(文学)現代チベット語(ラサ方言)の記述言語学的研究
馬建鋒博士(農学)植物のミネラルストレス耐性機構に関する研究
松井彰彦Ph.D.ゲーム理論の観点から社会現象全体を解釈しようとする研究
横尾真博士(工学)マルチエージェントシステムにおける分散制約充足問題の研究
渡邊嘉典博士(理学)染色体の均等分裂と還元分裂の違いを作る分子機構
第3回2007年3月2日石原あえかPh.D.ゲーテの《自然という書物》:近代ドイツ文学における自然科学受容についての一考察
岩田想博士(農学)膜タンパク質の結晶構造解析
大森賢治博士(工学)アト秒コヒーレント制御法の開発と応用
近藤孝弘博士(教育学)国際関係における歴史教育政策に関する比較研究
古澤明博士(工学)量子テレポーテーションネットワークの基礎研究
第4回2008年3月3日青山和夫博士(人類学)古典期マヤ人の日常生活と政治経済組織の研究
大越慎一博士(理学)磁気化学を基盤とした新規磁気物性の創出に関する研究
沖大幹博士(工学)地球規模の水循環変動と世界の水資源需給の予測
林康紀博士(医学)海馬シナプス可塑性の分子機構
藤原徹博士(農学)植物におけるホウ素輸送体の発見
第5回2009年3月9日小泉修一博士(薬学)グリア細胞による脳機能の制御
辻雄博士(数理科学)p進ホッジ理論とその応用
納富雅也博士(工学)フォトニック結晶中の新奇な物理現象の探索とその応用
古澤泰治博士(経済学)国際政治経済学へのゲーム理論的アプローチ
宮紀子博士(文学)モンゴル時代の文化政策と出版活動
若山照彦博士(農学)バイオテクノロジーによる新たな動物繁殖技術の開発
第6回2010年3月1日川合伸幸博士(心理学)認知と学習の起源に関する比較認知心理学的研究
後藤由季子博士(理学)細胞の増殖・生死・分化運命を制御するシグナル伝達機構の解明
東原和成Ph.D.(理学)匂いやフェロモンを感知する嗅覚の分子メカニズムに関する研究
西村玲博士(文学)普寂を中心とする日本近世仏教思想の研究
畠賢治博士(工学)カーボンナノチューブ合成の基礎と用途開発への応用に関する研究
望月拓郎博士(理学)調和バンドルの漸近挙動の研究
第7回2011年3月3日葛山智久博士(農学)微生物の多様なテルペノイド生合成機構の解明
齊藤英治博士(工学)スピン流物理現象及び応用技術の開拓
松浦健二博士(農学)シロアリの社会生態の総合的解明とその応用
森肇志博士(法学)国際政治経済学へのゲーム理論的アプローチ
山中由里子博士(学術)中世中東世界におけるアレクサンドロス大王像の比較文学比較文化研究
渡部平司博士(工学)半導体表面・界面科学を基軸とした次世代エレクトロニクスの創成
第8回2012年2月27日市大樹博士(文学)日本古代の木簡と交通制度
高井研博士(農学)極限環境微生物の探索と生態系駆動原理の解明、および地球-生命初期進化研究への展開
田中貴浩博士(理学)ブレーン重力の研究
泊幸秀博士(工学)小分子RNAがはたらく分子基盤の解明とその応用
西村栄美博士(医学)色素幹細胞の同定、および維持制御と毛髪老化のメカニズムの解明
平田聡博士(理学)ヒトとチンパンジーの比較認知研究による社会的知性の進化的起源の解明
第9回2013年2月4日池谷裕二博士(薬学)機能的画像法を用いた脳回路システムの作動原理の解明
大友明博士(工学)高品質酸化物絶縁体界面での金属伝導
隠岐さや香博士(学術)パリ王立科学アカデミーを中心とした18世紀フランスの科学技術史的、社会史的研究
河原林健一博士(理学)先端的グラフ理論を利用した離散数学、計算機学にわたる横断的研究
野尻秀昭博士(農学)難分解性環境汚染物質の分解細菌が有する分解能の分子基盤の解明
松島法明博士(工学)産業組織の理論的分析
第10回2014年2月10日井出哲博士(理学)微小地震から巨大地震まで適用可能な地震発生過程物理学の構築
印南秀樹博士(理学)ゲノム情報を用いた進化メカニズムの一般法則の理論的解明
後藤真孝博士(工学)計算機による音楽・音声の自動理解とそのインタフェース応用に関する先駆的研究
小林研介博士(理学)固体量子素子における多体効果と非平衡ゆらぎに関する実験的研究
斎藤通紀博士(医学)マウス生殖細胞の発生機構の解明とその試験管内再構成
佐藤仁博士(学術)『資源』の認識と分配に着目した国際協力研究
第11回2015年2月24日田中敬二博士(工学) 高分子界面における局所構造・物性の評価法確立と高分子の機能化に関する研究
鶴見太郎博士(学術) パレスチナ紛争の起源としてのシオニズムの世界観に関する歴史社会学的研究
中辻知博士(理学) 強相関電子系における新しい量子物性の開拓
中村和弘博士(薬学) 体温中枢が体温調節効果器に指令する中枢神経回路機構の解明
長谷川修一Ph. D. 碑文史料・考古資料・旧約本文の史料批判に基づく紀元前1千年紀南レヴァント史の研究
濱野吉十博士(工学) 微生物が生産するホモポリアミノ酸の生合成メカニズムの解明
第12回2016年2月24日太田淳博士(文学) 近世近代インドネシア地域社会の全体史的研究:環境、国家、イスラーム、外来商人・移民、グローバル経済の影響
小山弓弦葉博士(文学) 「辻が花」の誕生—〈ことば〉と〈染織技法〉をめぐる文化資源学
川口章博士(農学)植物病害ブドウ根頭がんしゅ病の生物的防除法の開発
竹内理博士(医学) 自然免疫における炎症調節分子機構の解明
西田究博士(理学) 常時地球自由振動現象の研究
林正人博士(理学) 有限符号長の情報理論及び量子情報理論の研究
第13回2017年2月8日川口大司博士(経済学) 日本の労働市場における不平等に関する計量経済学的研究
杉山将博士(工学) 人工知能社会の実現にむけた機械学習の理論と応用の研究
野町素己博士(文学) カシュブ語を中心とするスラヴ諸語の形態統語構造ならびにその通時的・地理的変化に関する類型論的研究
茂呂和世博士(医学) 新規免疫細胞の発見と機能解明
山田泰広博士(医学) 生体内細胞初期化技術の開発とそのがん細胞運命制御への応用
吉田直紀Ph.D.(天文学) 大規模数値シミュレーションに基づく初期宇宙での構造形成の研究
第14回2018年2月7日鎌田由美子Ph.D. 絨毯が結ぶ世界—グローバル・ヒストリーから見る京都祇園祭インド絨毯への道
小松雅明博士(医学) 選択的オートファジーの異常と消化器疾患発症機序の解明
佐藤俊朗博士(医学) オルガノイド培養技術の開発と疾患の病態解明への応用
山東信介博士(工学) 生体系の分子計測・イメージングにおける画期的NMR分子プローブの開発
中谷惣博士(文学) 中世後期イタリアにおける国家形成の具体相の解明
平田晃正博士(工学) 人体複合物理と生理応答の統合計算法と応用に関する研究
第15回2019年2月7日大内正己博士(理学) ライマン・アルファ放射体を用いた初期宇宙の観測研究
合田圭介博士(理学) 超高速イメージング法・分光法の開発とその基礎科学・産業・医療への応用
小島武仁Ph.D. マッチングあるいは市場設計(マーケットデザイン)理論の現実への応用可能性の拡張
武部貴則博士(医学) 多能性幹細胞を用いたヒト器官原基による固形臓器の発生・再生研究
竹村俊彦博士(理学) エアロゾル気候モデルの開発とその気候変動および黄砂・PM2.5分布予測などの大気環境研究への適用
安岡義文博士(哲学) 古代エジプトの柱の編年史ならびに建築哲学の研究
第16回2020年2月18日石崎章仁博士(理学) 実時間量子散逸系理論の構築とその光合成初期過程解明への応用
加藤賢悟博士(経済学) ビッグデータと高次元データ解析における統計理論研究
倉本尚徳博士(文学) 石刻資料の網羅的収集に基づく中国六朝隋唐仏教史の再構築
西増弘志博士(農学) ゲノム編集ツールCRISPR-Cas9の構造機能研究
松下智直博士(理学) 植物の光受容体フィトクロムによる遺伝子発現の多段階制御機構の解明
依光英樹博士(工学) 非芳香族化を活用した新規有機合成反応の創出

脚注

外部リンク

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