新エネルギー・産業技術総合開発機構

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(しんエネルギー・さんぎょうぎじゅつそうごうかいはつきこう)は、日本のエネルギー・環境分野と産業技術の一端を担う国立研究開発法人である。略称NEDO(ネド、New Energy and Industrial Technology Development Organization)。2015年4月に同名称の独立行政法人より国立研究開発法人へと移行した。本部は神奈川県川崎市

新エネルギー・産業技術総合開発機構
NEDO本部が入居するミューザ川崎セントラルタワー(神奈川県川崎市)
正式名称 新エネルギー・産業技術総合開発機構
英語名称 New Energy and Industrial Technology Development Organization
略称 NEDO(ねど)
組織形態 国立研究開発法人
本部所在地 日本
212-8554
神奈川県川崎市幸区大宮町1310番
ミューザ川崎セントラルタワー 16~21階
(総合案内16階)

北緯35度31分52.9秒
東経139度41分40.6秒
法人番号 2020005008480
予算 1,571億円(2019年度)
人数 職員数 972人(2019年度)
理事長 石塚博昭
設立年月日 2003年10月1日[1]
前身 新エネルギー総合開発機構
(設立1980年)
所管 経済産業省
関連組織 日本アルコール産業株式会社
(2006年にNEDOより分離)
ウェブサイト https://www.nedo.go.jp/

沿革

愛知万博NEDOパビリオン(撮影2005年8月)
  • 1980年昭和55年)10月1日 - 新エネルギー総合開発機構設立。
    日本では1973年の第一次オイルショック1978年の第二次オイルショックを経験し、対外的な石油依存度が高く供給構造が弱体であることに鑑み石油代替エネルギー(新エネルギー)の開発導入が課題とされ、その研究開発を推進する母体として設立された。
    機構の本部は東京都豊島区東池袋のサンシャイン60に設置されたが、これは当時策定されていた太陽光エネルギーの活用策を進めるためのサンシャイン計画と歩調をそろえたものである
    特殊法人の増殖を防止するため、特殊法人を新設するには既存の特殊法人の廃止が要件とされていたので、同じく通商産業省の所管する特殊法人の中から石炭鉱業合理化事業団を廃止し、その石炭鉱業構造調整業務は新エネルギー総合開発機構の中で承継されることとなった。
  • 1982年(昭和57年)10月1日 - 通商産業省からアルコール製造・販売事業の移管を受ける。
    三公社五現業のひとつだったアルコール専売の製造販売業務を承継した。アルコールを石油代替エネルギーのひとつとして研究する一環としてアルコール製造事業の移管が考慮されたもの。
  • 1988年(昭和63年)10月1日 - 名称を新エネルギー・産業技術総合開発機構に改称。新たに産業技術の研究開発が業務に追加された。
  • 1996年平成8年)10月1日 - 石炭鉱害事業団が廃止され、業務を統合。
  • 2001年(平成13年)4月1日 - アルコール専売事業廃止。アルコール製造事業は許可制のもとに一般開放されるが、NEDOのアルコール製造事業は暫定的に継続された。
  • 2002年(平成14年)3月31日 - 石炭鉱業構造調整事業終了。
  • 2003年(平成15年)10月1日 - 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構に改組。
  • 2004年(平成16年)2月16日 - 政府関係機関を東京23区から転出させる政策の一環で、機構の本部をJR川崎駅西口のミューザ川崎セントラルタワーに移転。
  • 2005年(平成17年)3月 - 愛知万博愛・地球博)にて、NEDOパビリオン及び太陽電池や廃物利用式の燃料電池などを組み合わせた新エネルギープラントを出展した。また、NEDOの支援を受けて開発された約100体のロボットを実証試験を兼ねて出展した。
  • 2006年(平成18年)4月1日 - アルコール事業本部廃止。日本アルコール産業株式会社が設立され、NEDOのアルコール製造販売業務を分離。
  • 2006年(平成18年)- 経済産業省および環境省から、政府の京都メカニズムクレジット取得事業の委託を受ける。
  • 2010年(平成22年)2月15日 - スマートグリッドを核としたスマートコミュニティ関連の世界市場への日本企業の進出促進、また、官民連携によるスマートコミュニティの実現に向け「スマートコミュニティ・アライアンス」を設立。
  • 2010年(平成22年)10月21日 - 世界銀行と協力協定を締結。[2]
  • 2011年(平成23年)4月14日 - 韓国・大韓貿易投資振興公社(KOTRA)発表で、日本の政府調達市場で外国企業が受注することが極めて異例ななか、韓国ベンチャー企業のウィズドメインが、NEDOの特許情報収集サービス事業を受注した[3]
  • 2011年(平成23年)6月1日 - EUと共同でセル変換効率45%以上を目指した超高効率な集光型太陽電池の技術開発を開始。[4]
  • 2012年(平成24年)1月16日 - 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)と協力協定を締結。[5]
  • 2015年(平成27年)4月1日 - 「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構」から「国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構」に名称変更。

事業内容

エネルギー・環境技術の開発と普及

エネルギー・環境技術の開発を推進することで、普及を支援している。具体的には太陽光発電風力発電バイオマス利用技術、省エネルギー技術、燃料電池、各種リサイクル技術、地球温暖化対策技術などの開発・普及が挙げられる。なおNEDO自体は研究開発施設を保有しておらず、実際の技術開発は産学の研究機関に委託して行われている。

産業技術関連業務

産業競争力の強化を通じた経済活性化に貢献するための基盤となる「ナショナルプロジェクト」、市場創出・経済活性化を促進する「実用化開発」、将来の新たな産業の核となる「技術シーズの発展」の各段階の技術開発を推進する。特に重点的に推進されている分野は医療技術(生命科学)、情報技術ナノテクノロジー。つまり前項のエネルギー・環境技術と合わせて、政府の科学技術政策における『重点4分野』を強く推進しており、同政策の執行機関のひとつとして機能していることがうかがえる。本事業に関しても実際の研究開発は産学の研究機関に委託していることから、NEDOは公的研究資金(競争的資金など)の配分機関としての側面を持っていると言える。同様の研究資金配分機関としては科学技術振興機構(JST)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが知られるが、推進する研究開発ステージ(基礎研究応用研究→技術開発)や研究分野を分けることで基本的には事業の重複を避けている(連携して推進する場合もある)。

京都メカニズムに基づくクレジット取得事業

京都議定書に基づく第一約束期間における日本の削減目標を達成するため、政府からの委託を受け、クリーン開発メカニズム(CDM)、共同実施(JI)、排出量取引(ET)等京都メカニズムを活用したクレジット取得事業を平成18年度より実施している。

石炭・炭鉱関連の経過業務

閉鎖した炭鉱の管理・整備や鉱害賠償の代行、および旧石炭鉱害事業団から引き継いだ鉱害地域の復旧事業などを行っている。

職員構成

職員数は972人。その事業の性質および設立の経緯から、NEDOには多数の出向者が在籍する。機構固有の職員は全体の3分の1程度であり、およそ半数は企業からの、残りは官庁(主に経済産業省)からの出向者である。現状では研究開発マネジメントの多くを、実際に開発現場にいた企業からの出向者に頼っている。しかし出向者は定期的に入れ替わるため、ノウハウが機構に蓄積されにくいという欠点も指摘される

人物

脚注

  1. NEDOについて 機構概要 新エネルギー・産業技術総合開発機構ウェブサイト内 2010-05-02 閲覧
  2. NEDO and the World Bank concluded an Agreement on Cooperative Activities NEDO 最近の動き 2012年5月11日閲覧
  3. “韓国ベンチャー、日本政府機関のプロジェクト受注”. 聯合ニュース. (2011-4-14 9:23 配信). https://jp.yna.co.kr/view/AJP20110414000300882  2021年2月24日閲覧。
  4. NEDO and EU Launch First Joint Technology Development Project NEDO 最近の動き 2012年5月11日閲覧
  5. NEDO and IRENA sign Cooperation Agreement NEDO 最近の動き 2012年5月11日閲覧

関連項目

外部リンク

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