山田太郎 (参議院議員)

山田 太郎(やまだ たろう、1967年5月12日 - )は、日本政治家実業家教育者自由民主党所属の参議院議員(2期)。表現の自由を守る会会長。エンターテイメント表現の自由の会名誉顧問。

山田 太郎
やまだ たろう
2015年撮影
生年月日 (1967-05-12) 1967年5月12日(53歳)
出生地 日本東京都大田区
出身校 慶應義塾大学経済学部
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科
前職 会社経営者
所属政党みんなの党→)
日本を元気にする会→)
おおさか維新の会→)
(表現の自由を守る会→)
自由民主党
公式サイト 山田太郎公式サイト

選挙区 比例区
当選回数 2回
在任期間 2012年12月14日 - 2016年7月25日
2019年7月29日 - 現職

みんなの党幹事長、みんなの党政調副会長日本を元気にする会政策調査会長兼幹事長代行、パラメトリック・テクノロジー・コーポレーション米国本社副社長、ネクステック株式会社代表取締役社長、株式会社ニューカルチャーラボ代表取締役、東京大学大学院工学系研究科(工学部システム創成学科)非常勤講師早稲田大学大学院商学研究科(早稲田大学ビジネススクール)客員准教授北京航空航天大学名誉教授北海道大学創成科学共同機構非常勤講師、東京工業大学大学院社会理工学科特任教授早稲田大学理工学術院非常勤講師、アナハイム大学名誉教授などを歴任。

来歴

生い立ち

1967年東京都大田区に生まれ、同区で幼少時代を過ごす。麻布中学校・高等学校を経て、慶應義塾大学経済学部に入学。大学時代は、TBSラジオの制作に携わり自ら番組にも出演していた。また、世界50か国以上を旅行し、日本に帰国できず留年を繰り返した。

実業家

大学卒業後は、NHKディレクターの内定を断り、アンダーセンコンサルティング(現・アクセンチュア)に入社。その後、バーンジャパンに入社。オランダ製ERPパッケージのバーンを日本に導入する。この頃から製造業のコンサルティングやシステム開発に携わる。同社が日本に進出した際のスターティングメンバーとして日本法人立上げに参画する。さらに、プライスウォータハウス(現・日本IBM)に入社。製造業をはじめ様々な企業のコンサルティングを行う。その後、パラメトリックテクノロジー(米国最大の機械系三次元CAD)の開発販売会社、米国ナスダック上場企業に入社。マーケティング担当の副社長となる。米国本社と日本との往来を繰り返す。

2001年、退職して製造業専門専業のコンサルティング会社ネクステックを創業設立し、代表取締役社長に就任。当時、設計領域のソリューションであるPLMについて日本の製造業に幅広く普及させる[1]2005年東証マザーズに上場し、設立から実質3年半で上場まで導いた。同年には「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2005」ファイナリスト受賞し、2006年には「創業・ベンチャー国民フォーラム」起業家部門受賞。その後、フォーリンク社、ポータル社を次々と買収、子会社化する。2007年には中国兆維グループのIT子会社を買収、中国市場へも展開し、「日中韓若手経済人」賞受賞。「ガイアの夜明け」「ブルーンバーグ」等テレビやラジオに多数出演した。その他、経済産業省「ベンチャー企業の成長に関する研究会」委員、日本経団連企業創造委員会メンター研究会委員などを歴任。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程単位取得退学。東京工業大学特任教授早稲田大学ビジネススクールの准教授にも就任する[2]

2008年、同社増資により富士ソフト経営共創基盤の子会社となり社長を退任し、取締役顧問となった。2009年にネクステックが2期連続で債務超過を解消できず、東証マザーズ上場廃止[3]。同社を完全退任し、その後は物流、卸売業を中心にコンサルティングを行うロジサイエンスを創業、社長に就任。また、東京大学や早稲田大学の非常勤講師を務めた[2]

政治家

みんなの党時代の山田太郎の街宣車

2010年第22回参議院議員通常選挙みんなの党比例代表候補として立候補するも落選(当選者は7名で山田は10位・30,663票だった)。

2011年に株式会社ユアロップの代表取締役に就任、日本の技術系企業の海外進出を支援するサービスを展開している。

2012年12月14日に比例区の上位当選者の第46回衆議院議員総選挙への立候補に伴う自動失職[4]により、比例8位の真山勇一、同9位の藤巻幸大とともに繰り上げ当選となった(山田は10位)[5]2013年、みんなの党アジェンダ2013(第23回参議院選挙向政策公約)の作成のとりまとめ統括を行った。2013年に副幹事長・政策調査会副会長に就任、併せて政策調査会・経済財政部門(金融財政・農林水産・経済産業・国土交通分野)部門長兼務。

2014年、みんなの党が解党し、所属していた参議院議員のうち6名で2015年1月1日付けで新会派日本を元気にする会(元気)を結成。第188回特別国会首相指名選挙では同会派は自由投票とし[注 1]、山田は自らに投票した[7]2015年に「日本を元気にする会」の結党に参加し、政調会長・幹事長代行に就任する。

2016年、日本を元気にする会に対して離党届を提出[8]、4月26日におおさか維新の会への入党が了承された。第24回参議院議員通常選挙では埼玉県選挙区の同党の公認候補者として発表された[9]が、翌27日に比例代表ではなく埼玉県選挙区の候補者とされたことに異を唱え、おおさか維新の会に対して離党届を提出した。これに対し、おおさか維新側は「埼玉県選挙区での出馬は了解の上での入党だった」として離党を認めず、除名された[10][11]。また、日本を元気にする会も保留されていた離党届を受理[12]。離党後も会派「日本を元気にする会・無所属会」には所属していたが、6月8日に新党改革から比例区公認候補として立候補することが発表された(改革へ党籍は置かず無所属のまま)[13]。選挙では291,188票を獲得したが、落選した[14]。9月9日、地域政党自由を守る会の顧問に就任し[15]2018年まで務めた。

2019年3月、自由民主党は同年夏の第25回参議院議員通常選挙比例区候補者に山田の公認を決定した[16]。53万票と党内最多得票を目標に掲げ、組織の支援なくSNSやインターネット上で精力的な活動を行い、目標を超える540,077票(党内2位、全体3位)を集め3年ぶりに返り咲きを果たした[17][注 2]

表現の自由を守る会

日本政党
表現の自由を守る会
会長 山田太郎
成立年月日 2016年2月14日
党員・党友数
23,596人[21]
(2019年7月30日)
政治的思想・立場 表現の自由[21]
公式サイト 表現の自由を守る会

山田は2010年の第22回参議院選挙期間中からマンガ・アニメ・ゲーム等の表現規制に一貫して反対している。表現規制に関心を抱いていたのは、娘がコスプレイヤー腐女子であり、娘を通して表現規制に不安を感じる人々がいることを知ったためと述べている[22]。繰り上げ当選してからコミックマーケット開催時東京ビッグサイト最寄のりんかい線国際展示場駅前で表現規制に反対する演説を行っている。また、エンターテイメント表現の自由の会(AFEE)の名誉顧問であり[23]、同団体がコミックマーケットにサークル参加した時に売り子として参加している[24]。2012年12月から2016年7月および2019年7月から2020年12月までは、同団体の編集長を務める坂井崇俊を自身の公設第一秘書に置いていた[25]。坂井は秘書退任後も、引き続きエンターテイメント表現の自由の会代表(編集長)を務めている。

2016年2月14日、山田は表現の自由を政策に掲げる政治団体「表現の自由を守る党」を結党した[26]。結党の理由として、既存政党の一員として表現の自由について活動していた際に、「表現の自由を守ることは支持するが政党の他の政策が嫌い」という支持者を見かけたため、「シングルイシューで表現の自由を守っていくパーティというかグループは必要だろう」と考えたためと述べている[27]。また、国会議員だけではなく地方議員との連携も目指し、将来的には政党要件を満たして国政政党として活動することも視野に入れている[27]

第24回参議院選挙で比例区からの出馬に固執しておおさか維新の会と衝突した理由として「表現の自由が重要な政治的関心事であることを示すため」としている[22]。また、そのために落選する場合でも「負けるなら、惜しいところで負けないと」と述べている[22]。選挙ではオタク層の若者などから幅広く支持された結果、野党の比例候補では最多となる291,188票の得票数を集めたが、新党改革の政党票が伸びず党として議席を獲得できなかったため落選した[14]。再選には至らなかったものの30万近い得票を集めたことについて、山田を長年支援してきた漫画家の赤松健は「オタク層が票田になる可能性を示した」とコメントした[28]

第25回参議院選挙で返り咲き当選した後も、「表現の自由を守る会」として活動を継続している。何人かの国会議員との連携を行う傍ら情報発信を行う(コミックマーケット開催中の街頭演説も継続する)。また資金捻出のために若者の消費動向や行動様式を分析する会社「株式会社ニューカルチャーラボ」を立ち上げている[29]

政策・主張

  • 選択的夫婦別姓制度導入に賛成[30][31]
  • 2013年国会提出の児童ポルノ規制法改正案をマンガやアニメの表現の規制につながるとして反対している[32]
  • 青少年健全育成基本法案についても、マンガ・アニメ・ゲーム・映画・ドラマ・小説等の表現規制につながるものとして反対している[33]
  • 上記のようにフィクションに対する表現規制には強く反対する一方で、現実の児童を保護する政策については積極的に推進している[34]
  • 高市早苗総務相の「放送局停波」発言については野党時代、放送法4条を自民党自身も守る必要があるため、過度な反応は不要と主張した[35]

5つのプロジェクト

参議院議員2期目には、長期的に取り組む政策として以下の5つのプロジェクトを掲げている[36]

  • 1. 年金問題可視化:年金問題の現状を可視化することで、海外の実態を踏まえ、議論のできる環境を整える。
  • 2. 花粉症撲滅:花粉症撲滅の素案とロードマップを描く。
  • 3. イノベーション促進:イノベーションを阻害する法律/政策を洗い出し、改良の方向性を決定する。
  • 4. 制作現場待遇改善:制作現場の待遇の現状を洗い出し、具体的なアクションに落とし込む。
  • 5. 表現内容規制の見直し:刑法175条についての論点整理や海外比較、パロディ合法明確化の条文素案の作成。

議員活動

著書

  • 『ネットには神様がいる~ネットが票にならないが覆った日~』(日経BP)ISBN 978-4822239886
  • 『日本版インダストリー4.0の教科書』(日経BP)ISBN 978-4822239879
  • 『「表現の自由」の守り方』(星海社新書)ISBN 978-4061385863
  • 『バリューチェーンマネジメント』(工業調査会
  • 『製造業のIT戦略と実践』(プラントメンテナンス協会)ISBN 978-4889562033 - 中国語版(台湾)も出版される
  • 『製造業のPLM・CPC戦略』(プラントメンテナンス協会)ISBN 978-4889562330
  • 『製造業のMOT(技術経営)』(プラントメンテナンス協会)ISBN 978-4889562491
  • 『部品表(BOM)入門』(日経BP
  • 『PLM戦略』(PHP出版) - 韓国語版、中国語版(北京)も出版される
  • 『次世代プロフェッショナルの働き方―27歳からのシゴト論』(経済界)ISBN 978-4766783704
  • 『日本製造業の次世代戦略』(東洋経済新報社)ISBN 978-4492761618
  • 『アジアで儲けるには経営の発想を変えよ』(日本経営合理化協会)ISBN 978-4891013424

他に論文・寄稿多数、特に製造業分野、設計分野の寄稿が多く、日経などの専門誌に記事が多数掲載されている。

人物

コミックマーケット96で売り子をする山田太郎、2019年8月
  • 趣味は執筆活動・旅行(世界3周・50ヵ国以上訪問歴)・乗馬[2]
  • 家族は妻・娘[2]。娘は腐女子で、妻を連れてコミックマーケットにブースを出しており、山田は家族を「コミケ一家」と表現している[22]

関連項目

脚注

注釈

  1. 会派代表者の松田公太はブログで“特別に投票したい議員がおらず、「我こそが国を経営するに相応しい」という気持ちがあれば、自分に投票するのも一考ではないか?との提案もさせて頂きました。”と語っている[6]
  2. 当初は539,566票と発表されていたが、富士宮市の選挙管理委員会が山田太郎への票を全て山本太郎への票に算入するミスがあったため[18]、7月23日に540,081票と訂正されていた[19]。また、千葉県鴨川市いすみ市では「山本」のみ表記された票を案分した際に、山田太郎を登録してしまうミスがあったため、7月24日の再修正により540,077票と訂正されていた[20]

出典

  1. 「実践!PLM戦略 製造業の競争力優位の経営手法 PHPビジネス選書」PHP研究所
  2. プロフィール”. 参議院議員 山田太郎 オフィシャル Web サイト. 2016年6月23日閲覧。
  3. http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0906/22/news013.html
  4. 後に衆議院議員に当選した桜内文城上野宏史小熊慎司の退職による。(真山勇一藤巻幸大も同時に繰り上げ当選)参議院議員選挙にかかる繰上補充 - 総務省
  5. 参院5人が繰り上げ当選=民主、自民、みんな【12衆院選】時事通信
  6. 日本を元気にする会の初国会と首班指名”. 松田公太オフィシャルブログ. 2016年7月18日閲覧。
  7. 参議院議員 山田太郎(@yamadataro43)
  8. “「元気」山田氏が離党届 : 『東京新聞』2016年4月15日付朝刊”
  9. 「おおさか維新の会」第24回参議院議員通常選挙 第6次公認候補予定者決定のお知らせ おおさか維新の会 2016年4月26日
  10. 入党2日で離党届 おおさか維新・山田氏 共同通信2016年4月27日
  11. 疾風のように去った…入党後2日でおおさか維新離党の議員がいた 馬場幹事長「人間として信用出来る方ではない」 産経新聞 2016年4月28日
  12. 山田太郎氏を除籍=おおさか維新 時事通信2016年4月28日
  13. 新党改革、比例候補に山田太郎氏を擁立 産経新聞 2016年6月8日
  14. 山田太郎氏、約29万票獲得も落選。民進党の比例当選トップを上回ったのになぜ?”. ハフィントンポスト (2016年7月11日). 2016年7月11日閲覧。
  15. 顧問就任のお知らせ (日本語). 自由を守る会. 2020年12月31日閲覧。
  16. “自民、参院比例に山田氏を公認”. 日本経済新聞. (2019年3月1日). https://r.nikkei.com/article/DGXMZO41908850R00C19A3EA3000?s=1 2019年3月1日閲覧。
  17. 【参院選2019】山田太郎氏が選挙を変える!? 「ネットどぶ板」で約53万票当選”. ZAKZAK (2019年7月22日). 2019年7月22日閲覧。
  18. 山田太郎票を山本太郎票に 富士宮市選管が集計ミス 職員の思い込みで 静岡”. 毎日新聞 (2019年7月23日). 2019年7月23日閲覧。
  19. 第25回参議院議員通常選挙開票結果(比例代表選出議員)を訂正しました。(令和元年7月23日)”. 静岡県選挙管理委員会 (2019年7月23日). 2019年7月23日閲覧。
  20. “参院選で集計ミス 千葉県内4市町 「太郎」違いも”. 日本経済新聞. (2019年7月24日). https://r.nikkei.com/article/DGXMZO47734430U9A720C1L71000 2019年7月25日閲覧。
  21. トップページ”. 表現の自由を守る会公式サイト. 2019年7月30日閲覧。
  22. 選挙直前!山田太郎参議院議員インタビュー(上)「表現の自由を守る活動をしてきた人たちにリスクを取っている」”. ガジェット通信 (2016年6月20日). 2016年7月18日閲覧。
  23. AFEEについて”. AFEE. 2016年6月25日閲覧。
  24. 88コミケ チラシ配り、最終日出展を行いました。”. AFEE. 2016年6月25日閲覧。
  25. 「政治はなぜ技術を潰す?」 “いたずらURL摘発”で弁護士やエンジニア議論 勉強会をライブ配信”. ITmedia (2019年3月20日). 2019年9月21日閲覧。
  26. 表現の自由を守る党とは”. 表現の自由を守る党公式サイト. 2016年7月18日閲覧。
  27. 選挙直前!山田太郎参議院議員インタビュー(下)「国会の中に表現の自由を守る勢力を作る必要がある」”. ガジェット通信 (2016年6月20日). 2016年7月18日閲覧。
  28. 「オタク層が票田になる可能性示した」表現規制反対派・山田太郎議員、落選も30万近い票獲得”. ITmediaニュース (2016年7月11日). 2016年7月11日閲覧。
  29. 「ネット選挙は票にならない」覆す 参院選29万票の山田太郎氏、落選後も「表現の自由守る活動続ける」”. ITmediaニュース (2016年8月10日). 2016年9月7日閲覧。
  30. 読売新聞2010年参院選 各党候補者アンケート
  31. 第192回MANGA議連総会、2015年12月16日。
  32. 「児童ポルノ禁止法改正案」「漫画切り離して」山田太郎氏、「単純所持規制も」平沢勝栄氏【金曜討論】産経新聞
  33. 山田太郎『「表現の自由」の守り方』、星海社、2016年、pp.209-219。
  34. 山田太郎の基本政策”. 参議院議員 山田太郎 オフィシャル Web サイト. 2021年2月2日閲覧。
  35. 2016年2月7日のツイート
  36. 特集「山田太郎の5つのプロジェクト始動」”. 参議院議員 山田太郎 オフィシャル Web サイト. 2020年6月27日閲覧。
  37. 山田太郎のプロフィール
  38. 秘密保護法を考える超党派の議員と市民の勉強会(第6回) 2016年6月23日閲覧
  39. プロフィール | 参議院議員山田太郎 公式サイト”. archive.vn (2021年1月24日). 2021年1月24日閲覧。

外部リンク

党職
先代:
創設
表現の自由を守る会会長
2016年 -
次代:
現職
日本を元気にする会政策調査会長
初代:2015年 - 2016年
次代:
空席
日本を元気にする会幹事長代理
初代:2015年 - 2016年
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.