中国の書家一覧

中国の書家一覧(ちゅうごくのしょかいちらん)は、中国の能書家を時代別に分類した一覧である。現存する書家は掲載しない。

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三代

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
西周史籀不詳石鼓文?字書…史籀篇
  • 史籀(し ちゅう、生没年不詳)
    一説に、宣王時代の太史官で、また、秦代の人との説もある。史籀の「史」は、史官の意と姓の意と両説ある。字書『史籀篇』15篇を著したとされる[1][2]

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
蒙恬生年不詳 - 紀元前210年
李斯生年不詳 - 紀元前208年通古[3]始皇七刻石字書…蒼頡篇小篆の始祖
趙高生年不詳 - 紀元前207年字書…爰歴篇
程邈不詳元岑隷書の始祖?

前漢

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
前漢史游不詳字書…急就章章草の始祖?
前漢揚雄紀元前58年 - 18年子雲楊雄
  • 史游(し ゆう、生没年不詳)
    前漢元帝の時の黄門令で、『急就章』の作がある。また、隷書を解き散じて作ったという章草の始祖といわれているがはっきりしない[6][7]

後漢

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
後漢杜林生年不詳 - 47年伯山
後漢章帝57年 - 88年姓…劉、諱…炟第3代皇帝
後漢許慎58年? - 147年?叔重字典…説文解字
後漢杜度(と ど)不詳伯度章草をよくした。
後漢曹喜(そう き)不詳仲則篆書・隷書をよくした。
後漢崔瑗77年 - 142年子玉座右銘崔子玉座右銘
後漢蔡邕132年 - 192年伯喈熹平石経飛白体の始祖
後漢蔡琰177年? - 239年?文姫蔡邕の娘
後漢張芝生年不詳 - 192年伯英芝白帖草聖
後漢張昶(ちょう ちょう)生年不詳 - 206年文舒草書・隷書をよくした。
張芝の弟。
後漢劉徳昇(りゅう とくしょう)不詳君嗣行書の始祖?
後漢崔寔(さい しょく)103年? - 170年?子真[8]
後漢師宜官不詳耿球碑
後漢衛宏(えい こう)不詳敬仲古文をよくした。
後漢王次仲(おう じちゅう)不詳上谷郡沮陽県(現在の河北省張家口市懐来県)の人
後漢趙壱(ちょう いつ)不詳元叔非草書漢陽郡西県(現在の甘粛省隴南市礼県)の人[9]
  • 崔瑗(さい えん、77年 - 142年)
    後漢の書家。字は子玉。小篆・章草に長じた。蔡邕の門人。『座右銘』が有名で、日本では空海が書いた『崔子玉座右銘』が名高い[10]
  • 張芝(ちょう し、生年不詳 - 192年)
    後漢の書家。字は伯英。敦煌郡淵泉県の人。書を崔瑗杜度の2人に学び、草書をよくし、古来草聖と称された。自分のに臨んで熱心に習字をしたため、池の水がいつも真黒であったというのは有名な話であり、書道のことを「臨池」(りんち)というのはこの故事による。『書譜』の中に、王羲之でさえ張芝の草書に敬意を表したとある。代表作に章草体の『芝白帖』がある。また『淳化閣帖』に草書の『冠軍帖』・『欲帰帖』などが見える[11][12][13]
  • 師宜官(しぎ かん、生没年不詳)
    後漢の書家。南陽郡の人。隷書を得意とし、『耿球碑』(こきゅうひ)は彼の書という。霊帝は彼の八分を第一と称した[2]

三国

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
胡昭85年 - 173年、一説に162年 - 250年孔明草書・行書をよくした。
邯鄲淳132年 - 220年?子叔名…竺三体石経[14]
鍾繇151年 - 230年元常宣示表
衛覬生年不詳 - 230年伯儒衛瓘の父
韋誕179年 - 253年仲将
梁鵠(りょう こく)不詳孟皇八分をよくした。
皇象不詳休明急就章
  • 衛覬(えい き、生年不詳 - 230年)
    字は伯儒。衛瓘の父。漢末魏初に仕官した人で、古文・篆書・隷書・草書ともよくした。鍾繇と同時代の人。
  • 皇象(こう しょう、生没年不詳)
    字は休明。呉で最も書名が高く、草書・章草・篆書・隷書をよくした。もっとも優れたのは章草であると言われている。

六朝

西晋

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
西晋衛瓘220年 - 291年伯玉衛覬の子
西晋嵆康223年 - 262年叔夜草書をよくした。
西晋鍾会225年 - 264年士季鍾繇の末子
西晋索靖239年 - 303年幼安月儀帖
西晋衛恒252年 - 291年巨山四体書勢衛瓘の子
西晋陸機261年 - 303年士衡平復帖
  • 索靖(さく せい、239年 - 303年)
    西晋の政治家。字は幼安。敦煌郡龍勒県の人。張芝の姉の孫。草書をよくし、衛瓘と並び称され、特に章草に優れた。その書法は韋誕から出た。書跡には『月儀帖』や『出師頌』(すいししょう)などがある[15][16]
  • 衛恒(えい こう、252年 - 291年)
    字は巨山。衛瓘の子。楷書に飛白の筆意を含む散隷という書を作った。張芝を学び、古文・章草・草書・隷書・楷書をよくし、書論『四体筆勢』を著した。『四体筆勢』には、古文・篆書・隷書・草書の四書体について、その起源などを記している。従妹に衛鑠がいる[17][18]

東晋

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
東晋郗鑒269年 - 339年道徽孝性帖王羲之の義父。行書・草書をよくした。
東晋衛夫人272年 - 349年茂猗名…鑠興師帖筆陣図王羲之の師
東晋王廙(おう よく)276年 - 322年世将二月十六日帖王羲之の叔父
東晋王導276年 - 339年茂弘省示帖王羲之の父の従兄
東晋王羲之303年? - 361年?逸少王右軍、書聖、大王蘭亭序自論書楷行草を極致の域に達した。
東晋庾翼305年 - 345年稚恭故史従事帖
東晋郗愔(ち いん)313年 - 384年方回至慶帖章草をよくした。
東晋謝安320年 - 385年安石八月五日帖
東晋王恬(おう てん)314年 - 349年敬予得示帖王導の第2子。隷書・草書をよくした[19][20]
東晋王洽323年 - 358年敬和仁愛帖、辱告帖王導の第4子(一説に第3子)。草書をよくした[21]
東晋王凝之(おう ぎょうし)生年不詳 - 399年叔平庾氏女帖王羲之の第2子。草書・隷書をよくした。
東晋王徽之(おう きし)生年不詳 - 388年子猷新月帖王羲之の第5子。行書・草書をよくした[22]
東晋王献之344年 - 386年子敬王大令、小王中秋帖王羲之の第7子
東晋王珣349年 - 400年元琳伯遠帖王洽の長男
東晋桓温312年 - 373年元子
東晋王珉(おう びん)361年 - 388年季琰王小令此年帖王洽の次男
東晋桓玄369年 - 404年敬道桓温の子
東晋王曇首394年 - 430年王珣の子。行草をよくした[23][24]
東晋李式不詳景則[25]書後品』の上下品にランクされている。
  • 衛鑠(えい しゃく、272年 - 349年)
    字は茂猗(もい)。通称は衛夫人。衛恒の従妹で、汝陰郡太守李矩の妻。書を鍾繇ないし蔡琰に学び、楷書・行書・篆書・隷書の各体をよくした。王羲之の師と伝えられる[18][26]
  • 王珣(おう じゅん、349年? - 400年?)
    字は元琳。王洽の長男。書名は当時、弟の王珉の方が高く、王珣の本領は学問にあったといわれる。行草に優れ、書に『伯遠帖』がある[27]

南朝

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
謝霊運385年 - 433年宣明幼名…客児石門新栄詩刻?
孔琳之369年 - 423年彦琳日月帖楷書・行書をよくした。
羊欣370年 - 442年敬元暮春帖古来能書人名楷書・行書をよくした。
蕭思話406年 - 455年文休
薄紹之(はく しょうし)不詳敬叔廻換帖
虞龢(ぐ か)不詳不明論書表会稽郡余姚県の人[28]
王愔(おう いん)不詳不明文字志目
王僧虔(おう そうけん)426年 - 485年不明太史舎人帖論書
王慈451年 - 491年柏宝柏酒帖王僧虔の子
陶弘景452年 - 536年通明瘞鶴銘?
王志460年 - 513年次道一日無申帖王僧虔の子で、王慈の弟。
行草隷をよくし、書聖とまでいわれた[29][30]
袁昂(えん こう)461年 - 540年不明古今書評画もよくした。
武帝464年 - 549年叔達姓…蕭、名…衍異趣帖
蕭子雲(しょう しうん)486年 - 548年景喬
庾肩吾(ゆ けんご)487年? - 551年?慎之号…玄静先生書品
阮研(げん けん)不詳文幾道増帖
貝義淵(ばい ぎえん)不詳不明蕭憺碑
庾元威(ゆ げんい)不詳不明論書
智永不詳法極永禅師真草千字文
陳伯智不詳策之熱甚帖行書をよくした。

北朝

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
北魏鄭道昭生年不詳 - 516年僖伯号…中岳先生鄭文公碑
北魏崔宏生年不詳 - 418年玄伯崔浩の父
北魏崔浩381年? - 450年伯淵幼名…桃簡
北魏寇謙之365年 - 448年輔真中岳嵩高霊廟碑?
北魏江式(こう しょく)生年不詳 - 523年法安
北斉鄭述祖(てい じゅつそ)475年 - 565年恭文天柱山銘鄭道昭の子
北周趙文淵不詳徳本別名…文深西嶽崋山神廟碑
北周趙孝逸(ちょう こういつ)不詳

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
薛道衡540年 - 609年玄卿楷書をよくした。
房彦謙(ぼう げんけん)547年 - 615年孝冲房玄齢の父
丁道護(てい どうご)不詳不明啓法寺碑楷書をよくした。
史陵(し りょう)不詳楷書をよくした。
智果(ちか)不詳書評帖

初唐

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
初唐李懐琳不詳不明絶交書
初唐欧陽詢557年 - 641年信本欧陽率更九成宮醴泉銘芸文類聚初唐の三大家の一人、楷書の四大家の一人
初唐虞世南558年 - 638年伯施虞永興孔子廟堂碑初唐の三大家の一人
初唐李靖571年 - 649年薬師太宗の頃の名将
初唐房玄齢578年 - 648年草書・隷書をよくした。
初唐魏徴580年 - 643年玄成・元成鑑定もよくした。
初唐顔師古581年 - 645年師古名…籀等慈寺碑顔氏字様
初唐陸柬之(りく かんし)585年? - 638年?不明五言蘭亭詩虞世南の甥
初唐褚遂良596年 - 658年登善褚河南雁塔聖教序初唐の三大家の一人
初唐太宗598年 - 649年姓…李、名…世民晋祠銘第2代皇帝
初唐殷令名不詳不明裴鏡民碑
初唐殷仲容(いん ちゅうよう)不詳不明李神符碑殷令名の子
初唐則天武后623年 - 705年姓…武、名…照昇仙太子碑万歳通天進帖第3代皇帝高宗の皇后
初唐高宗628年 - 683年姓…李、名…治李勣碑第3代皇帝
初唐薛曜(せつ よう)不詳不明夏日游石淙詩薛稷は従弟
初唐欧陽通生年不詳 - 691年通師欧陽蘭台道因法師碑
初唐孫過庭648年? - 703年?過庭名…虔礼書譜書譜
初唐薛稷649年 - 713年嗣通信行禅師碑初唐の四大家の一人
初唐李嗣真(り ししん)生年不詳 - 696年承冑[31]書後品九品書人論滑州匡城県の人
初唐王知敬(おう ちけい)不詳不明李靖碑
初唐鍾紹京(しょう しょうけい)不詳可大霊飛経鍾繇の10世の孫

盛唐・中唐・晩唐

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
盛唐賀知章659年 - 744年季真・維摩賀監・四明狂客孝経
盛唐李北海678年 - 747年泰和・修穆名…邕李思訓碑
盛唐玄宗685年 - 762年名…隆基紀泰山銘第6代皇帝
盛唐張旭不詳伯高別称…長史郎官石柱記狂草の祖
盛唐李陽冰不詳少温李氏三墳記
盛唐徐浩703年 - 782年季海不空和尚碑張九齢の甥
盛唐顔真卿709年 - 785年清臣顔魯公祭姪文稿楷書の四大家の一人
盛唐懐素725年? - 785年?蔵真自叙帖
徐璹(じょ しゅう)不詳不明徐浩の長子で、韓方明の師
張懐瓘(ちょう かいかん)不詳不明書断書論に長じた。
竇臮(とう き)不詳霊長述書賦
林藻(りん そう)不詳緯乾深慰帖林藻集
高閑(こう かん)不詳不明草書千字文巻楷・草書をよくし、特に狂草に優れた。
韓方明不詳不明授筆要説空海の入唐中の師?
韋続(い ぞく)不詳不明墨藪
中唐鄭雲逵(てい うんき)生年不詳 - 810年不明李広業碑
中唐柳公綽(りゅう こうしゃく)763年 - 830年諸葛武侯祠堂碑柳公権の実兄
中唐沈伝師(しん でんし)769年 - 827年子言柳州羅池廟碑
中唐柳宗元773年 - 819年子厚龍城刻石
晩唐張彦遠不詳愛賓法書要録
晩唐柳公権778年 - 865年誠懸玄秘塔碑楷書の四大家の一人
晩唐裴休791年 - 864年公美圭峰禅師碑
晩唐杜牧803年 - 853年牧之号…樊川張好好詩樊川文集
  • 徐浩(じょ こう、703年 - 782年)
    盛唐の書家。字は季海。越州会稽県の人。開元年間の宰相張九齢の甥に当たる。書は父の徐嶠(じょ きょう)より学び、各体よくしたが、特に楷書と隷書に優れた。作品には楷書の『不空和尚碑』(ふくうおしょうひ)、隷書の『嵩陽観聖徳感応頌』(すうようかんせいとくかんおうしょう)などがある[32][33]
  • 韓方明(かん ほうめい、生没年不詳)
    唐の人。伝未詳。筆法の伝授者として有名で、貞元15年(799年)に徐璹から、貞元17年(801年)には崔邈から法を授けられたという。空海の入唐中の師と伝えられるが確証はない。その著に『授筆要説』がある[34][35][36]

五代・十国

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
後周楊凝式873年 - 954年景度号…癸巳人・関西老農韭花帖
南唐南唐後主937年 - 978年重光姓…李、名…煜、号…澄心堂昇元帖第3代皇帝、行書をよくした。
  • 楊凝式(よう ぎょうしき、873年 - 954年)
    後周の書家。字は景度。華州華陰県の人。父の楊渉(よう しょう)は唐末に宰相となり、唐の滅亡後、後梁に仕えて宰相となった。凝式は文章に巧みで、顔真卿柳公権を学び、楷書・草書をよくした。この時代、一人書名を恣にし、時人は王羲之の再来とまで称した。また、宋になって、蘇軾黄庭堅米芾らが称賛してから特に有名になった。この三大家は、古来の書法を無視した凝式の天真な点を高く評価している。書に『韭花帖』(きゅうかじょう)・『神仙起居帖』(しんせんききょじょう)などがある[37][38][39][40][41]

宋・遼・金

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
北宋徐鉉916年 - 991年鼎臣号…騎省、別称…大徐説文解字』を校訂した。
北宋徐鍇920年 - 974年楚金別称…小徐説文繋伝徐鉉の弟、兄とともに『説文解字』を校訂した。
北宋太宗939年 - 997年姓…趙、名…匡義・光義・炅淳化閣帖第2代皇帝、草書をよくした。
北宋王著(おう ちょ)生年不詳 - 990年?知微淳化閣帖書法・鑑定をよくした。
北宋李建中(り けんちゅう)945年 - 1013年得中号…巌夫民伯、別称…李西台同年帖各体をよくしたが、最も行書に長じた。
北宋林逋967年 - 1028年君復諡…和靖、別称…梅妻鶴子詩巻詩書画・行草をよくした。
北宋周越不詳不明官名…膳部
北宋蘇舜元(そ しゅんげん)1006年 - 1054年才翁蘇舜欽の兄
北宋蘇舜欽1008年 - 1048年子美蘇舜元の弟
北宋蔡襄1012年 - 1067年君謨謝賜御書詩表宋の四大家の一人。
北宋蘇軾1036年 - 1101年子瞻号…東坡黄州寒食詩巻東坡題跋宋の四大家の一人。
北宋朱長文(しゅ ちょうぶん)1039年 - 1098年伯原号…楽圃墨池編続書断
北宋黄庭堅1045年 - 1105年魯直号…山谷・涪翁李太白憶旧遊詩巻黄州寒食詩巻跋伏波神祠詩巻山谷題跋宋の四大家の一人。
北宋蔡京1047年 - 1126年元長鶺鴒頌跋
北宋米芾1051年 - 1107年元章号…海嶽・南宮張季明帖蜀素帖海嶽名言宋の四大家の一人。
北宋薛紹彭(せつ しょうほう)不詳道祖号…翠微居士元章召飯帖収蔵家、米芾と交友あり
北宋黄伯思1079年 - 1118年長睿・霄賓号…雲林子東観余論、法帖刊誤
北宋趙明誠(ちょう めいせい)1081年 - 1129年徳甫号…帰来室金石録
北宋徽宗1082年 - 1135年姓…趙、名…佶大観帖第8代皇帝
北宋米友仁1086年 - 1165年元暉号…海嶽後人・懶拙老人動止持福帖、米芾草書九帖跋米芾の子
王庭筠(おう ていいん)1151年 - 1202年子端号…黄華老人行草をよくした。
章宗1168年 - 1208年姓…完顔、名…璟、女真名…麻達葛徽宗摹張萱搗練図題字第6代皇帝
南宋高宗1107年 - 1187年姓名…趙構徽宗文集序翰墨志初代皇帝、徽宗の第9子。
南宋呉琚(ご きょ)不詳居父号…雲壑、退思堂橋畔垂楊七絶詩玉麟堂帖
南宋陸游1125年 - 1210年務観号…放翁老友帖行草をよくした。
南宋姜夔(きょう き)1125年 - 1231年[42]堯章号…白石道人続書譜
南宋范成大1126年 - 1193年致能号…石湖西塞漁社図巻跋
南宋朱熹1130年 - 1200年元晦・仲晦号…考亭・晦庵・雲谷老人、尊称…朱子劉子羽神道碑学問の大家(朱子学
南宋張孝祥(ちょう こうしょう)1133年 - 1170年安国号…于湖朝陽亭記張即之の伯父
南宋張栻1133年 - 1180年敬夫号…南軒某公行状残巻南軒集
南宋無準師範1177年 - 1249年仏鑑禅師、姓…雍与聖一国師尺牘仏鑑禅師語録禅僧
南宋張即之1186年 - 1266年温夫号…樗寮金剛般若波羅蜜経
南宋趙孟堅(ちょう もうけん)1199年 - 1295年?子固号…彝斎論書趙孟頫の従兄
南宋文天祥1236年 - 1283年宋瑞・履善号…文山詩書
南宋陳思(ちん し)不詳続芸[43]書苑菁華
南宋呉説(ご えつ)不詳傅朋号…練塘・紫渓真逸遊糸書(連綿草)を得意とした。
  • 周越(しゅう えつ、生没年不詳)
    北宋の書家。越は名、官名を膳部という。仁宗朝のころに書で名を知られた人で、その当時、周越に書を学ぶ人は多く、黄庭堅の年少のときの師である。その書風は王羲之風の保守的なものであったという。欧陽詢の『草書千字文』(拓本)の末尾に周越の跋がある[44][45][46]
  • 黄伯思(こう はくし、1079年 - 1118年)
    北宋の書家。字は長睿、別の字は霄賓、雲林子と号した。邵武軍邵武県の人。官は秘書郎。篆・隷・楷・行・草・飛白ともによくした。著に『東観余論』、『法帖刊誤』などがある[47][48]
  • 米友仁(べい ゆうじん、1086年 - 1165年)
    北宋末南宋始めの書家・画家・官僚[49][50]
  • 張即之(ちょう そくし、1186年 - 1266年)
    南宋の書家。字は温夫。樗寮と号す。官は司農寺丞。和州歴陽県の人。叔父の張孝祥も書をよくした。即之の書はほとんどが楷書で特に大字が良いとされているが、当時としてはかなり独特な書風であり、古来評価はまちまちであった。その中で董其昌は高く評価している。その書は禅僧によって日本の禅林に伝来し、本阿弥光悦等に影響を与えた。作品には楷書の『金剛般若波羅蜜経』(こんごうはんにゃはらみつきょう)、『大方広仏華厳経』(だいほうこうぶつけごんきょう)などがある[51][52][53]

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
耶律楚材1190年 - 1243年晋卿号…玉泉老人・湛然居士行書送劉満詩
趙孟頫1254年 - 1322年子昂号…松雪玄妙観重修三門記楷書の四大家の一人
鮮于枢(せんう すう)1257年 - 1302年伯機号…困学民杜甫詩巻困学斎集
馮子振1257年 - 1327年?海粟号…怪怪道人
鄧文原(とう ぶんげん)1259年 - 1329年善之・匪石号…素履先生瞻近・漢詩二帖跋巴西集趙孟頫の影響を受けた。
康里巎巎(こうり じゅうじゅう)1295年 - 1345年子山号…正斎李白詩巻色目人、行草をよくした。
楊維楨1296年 - 1370年廉夫号…東維子・鉄崖城南詩巻詩人として著名
陳繹曽(ちん えきそう)不詳不明翰林要訣
盛熙明(せい きめい)不詳不明法書攷
鄭枃(てい しん)不詳子経衍極

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
宋克(そう こく)1327年 - 1387年仲温号…南宮生急就章三宋の一人、小楷・草書・章草をよくした。
宋璲(そう すい)1344年 - 1380年仲珩敬覆帖冊三宋の一人。
宋広(そう こう)不詳昌裔号…東海漁者・桐柏山人風入松詞三宋の一人。
沈度(しん ど)1357年 - 1434年民則号…自楽敬斎箴冊二沈の一人、沈粲の兄。
沈粲(しん さん)不詳不明千字文二沈の一人、沈度の弟。
張弼(ちょう ひつ)1425年 - 1487年汝弼号…東海翁草書に長じた。
沈周1427年 - 1509年啓南号…石田・白石翁蜀素帖』の跋文詩書画いずれもよくし、書画の収蔵家でもある。
祝允明1460年 - 1526年希哲号…枝山・枝指生草書前後赤壁賦書述呉中の四才子の一人
唐寅1470年 - 1523年伯虎・子畏号…六如居士・桃花庵主漫興十首詩巻呉中の四才子の一人。
画で有名だが、書もよくした。
文徴明1470年 - 1559年徴明・徴仲号…衡山・停雲生離騒経停雲館帖呉中の四才子の一人
陸深(りく しん)1477年 - 1544年子淵号…儼山書輯
陳淳(ちん じゅん)1484年 - 1544年道復・復甫号…白陽・白陽山人
王寵(おう ちょう)1494年 - 1533年履仁・履吉号…雅宜山人
文彭1498年 - 1573年寿承号…三橋・漁陽子印章集説文徴明の長子、近代篆刻の祖。
篆隷楷行草をよくした。
文嘉1501年 - 1583年休承号…文休文徴明の次子。
鑑別・篆隷楷行書・篆刻をよくした。
顧従義(こ じゅうぎ)1523年 - 1588年不明法帖釈文考異
項元汴1525年 - 1590年子京号…墨林収蔵家として有名。
項穆(こう ぼく)不詳徳純号…蘭台書法雅言項元汴の長子。
王世貞1526年 - 1590年元美号…弇州山人・鳳洲古今法書苑、弇州山人四部稿評論家として有名
邢侗(けい とう)1551年 - 1612年子愿号…来禽生臨王羲之軸来禽館帖・蘭雪斎集明末の四大家の一人
董其昌1555年 - 1636年玄宰号…思白・思翁・香光行書詩巻戯鴻堂帖明末の四大家の一人
陳継儒1558年 - 1639年仲醇号…眉公・麋公董其昌の友人
米万鍾(べい ばんしょう)1570年 - 1628年仲詔号…友石・石隠澄澹堂文集明末の四大家の一人。
米芾の末裔
張瑞図1570年 - 1640年以後長公・无画号…二水・白毫菴・果亭山人五言律詩軸明末の四大家の一人
黄道周1585年 - 1646年幼玄・幼平・細遵号…石斎草書七言律詩軸易象正義楷行草をよくした。
王鐸1592年 - 1652年覚斯・覚之号…癡菴・嵩樵・十樵詩巻
倪元璐1593年 - 1644年玉汝号…鴻宝・園客行草五言律詩軸
陶宗儀不詳九成号…南村書史会要

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
馮班(ふう はん)1602年 - 1671年定遠[54]号…鈍吟老人鈍吟書要
傅山1607年 - 1684年青主・仁仲号…石道人・丹崖子
朱耷1626年? - 1705年?雪个号…八大山人
姜宸英(きょう しんえい)1628年 - 1699年西溟号…湛園湛園題跋帖学派の代表。
朱彝尊1629年 - 1709年錫鬯号…竹坨隷書をよくした。
査昇(さ しょう)1650年 - 1707年仲韋・漢中号…声山
楊賓(よう ひん)1650年 - 1720年可師[55]号…耕夫、大瓢山人大瓢偶筆
汪士鋐(おう しこう)1658年 - 1723年文升号…退谷・秋泉
王澍(おう じゅ)1668年 - 1743年若霖・若林・蒻林号…虚舟・竹雲論書賸語・虚舟題跋・竹雲題跋書論に長じた。帖学派の代表。
安岐(あん き)1683年 - 1745年儀周号…麓村墨縁彙観書譜に安麓村本がある。
李鱓(り ぜん)1686年 - 1762年宗揚号…復堂揚州八怪の一人
金農(きん のう)1687年 - 1763年寿門・司農・吉金号…冬心揚州八怪の一人
張照1691年 - 1745年得天号…涇南・梧囱天瓶斎帖帖学派の代表
鄭燮1693年 - 1765年克柔号…板橋揚州八怪の一人
丁敬1695年 - 1765年敬身号…鈍丁
梁巘(りょう けん)1710年? - 没年不詳聞山・文山号…松斎評書帖
劉墉(りゅう よう)1719年? - 1804年?崇如号…石庵瘞鶴銘帖学派の代表
梁同書(りょう どうしょ)1723年 - 1815年元穎号…山舟
王昶1724年? - 1806年?徳甫号…蘭泉金石萃編金石学者
王文治(おう ぶんち)1730年 - 1802年禹卿号…夢楼
姚鼐1731年 - 1815年姫伝号…夢穀、別称…惜抱先生姚惜抱墨跡惜抱軒法帖題跋
翁方綱1733年 - 1818年正三
鄧石如1743年 - 1805年頑伯
成親王(せいしんのう)1752年 - 1823年鏡泉名…永瑆、号…少厂
伊秉綬(い へいじゅ)1754年 - 1815年組似号…墨卿
阮元1764年 - 1849年伯元号…芸台南北書派論北碑南帖論
陳鴻寿1768年 - 1822年子恭
姚元之(よう げんし)1773年? - 1852年伯昂号…薦青姚鼐の後裔、隷書が特に著名
包世臣1775年 - 1855年慎伯芸舟双楫
呉熙載1799年 - 1870年譲之
何紹基1799年 - 1873年子貞
曽国藩1811年 - 1872年伯涵
潘存1818年 - 1893年仲模・存之号…孺初
楊沂孫1813年 - 1881年詠春
楊峴(よう けん)1819年 - 1896年見山
兪樾1821年 - 1906年蔭甫
張裕釗1823年 - 1894年廉卿
徐三庚1826年 - 1890年辛穀号…袖海
趙之謙1829年 - 1884年益甫・撝叔
翁同龢1830年 - 1904年叔平
呉大澂1835年 - 1902年清卿
楊守敬1839年 - 1915年惺吾鄰蘇園帖
呉昌碩1844年 - 1927年倉石・昌碩初名…俊卿、号…缶廬・苦鉄石鼓文
康有為1858年 - 1927年広厦号…長素・更生、別称…南海広芸舟双楫
  • 張照(ちょう しょう、1691年 - 1745年)
    字は得天。華亭(現在の上海市松江区)の人。涇南・梧囱と号し、晩年に天瓶居士と号した。康熙48年(1709年)の進士翰林院に入り、雍正11年(1733年)には刑部尚書となった。諡は文敏。書は顔真卿と米芾を学び、劉墉王澍と並んで帖学派を代表する大家である。刻帖に『天瓶斎帖』がある[56][12][57][58]
  • 潘存(はん そん、1818年 - 1893年)
    字は仲模、または存之。金石学に通じ、書をよくした。楊守敬はその門人として有名である。中林梧竹が渡清して潘存に師事した[59][60][61]

中華民国

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
民国于右任1879年 - 1964年右任名…伯循、号…神州旧主・太平老人標準草書
民国沈尹黙(しん いんもく)1883年 - 1971年君墨・秋明号…尻黙帖学派

中華人民共和国

時代通称生没年別称など代表作書論など備考
共和国毛沢東1893年 - 1976年潤之中国共産党初代主席、中国初代国家主席
共和国沈従文1902年 - 1988年崇文
共和国舒同1905年 - 1998年文藻
共和国趙樸初1907年 - 2000年
共和国啓功1912年 - 2005年元白
共和国欧陽中石1928年 -
共和国沈鵬1931年 -中國書法家協會主席
共和国張海1941年 -
共和国 程履端 1945年 - 馬到成功、仏向心誠、馬、仏、情、舞 中国当代聖芸 中国特級書法師、中国陶瓷書画芸術大師、他
共和国陳錦城1958年 -“雙管”書家

脚注

  1. 中国語版「史籀」
  2. 鈴木洋保 P.33
  3. 中田(書人小伝)P.223
  4. 藤原鶴来 P.21 - 22
  5. 比田井南谷 P.60
  6. 比田井南谷 P.85 - 86
  7. 辞典(西川) P.61
  8. 中国語版「崔寔」
  9. 鈴木洋保 P.114 - 115
  10. 小野勝年 P.43
  11. 鈴木翠軒 P.23
  12. 辞典(西川) P.89
  13. 鈴木洋保 P.10
  14. 鈴木洋保 P.11
  15. 鈴木洋保 P.15
  16. 辞典(西川) P.55
  17. 鈴木洋保 P.35
  18. 辞典(西川) P.14 - 15
  19. 中西慶爾 P.82
  20. 辞典(飯島) P.72
  21. 鈴木洋保 P.36
  22. 鈴木洋保 P.16
  23. 辞典(飯島) P.70
  24. 比田井南谷 P.110
  25. 中国語版「李式(晋代)」
  26. 藤原鶴来 P.54
  27. 鈴木洋保 P.22
  28. 中国語版「虞龢」
  29. 辞典(飯島) P.65
  30. 比田井南谷 P.144 - 145
  31. 中西慶爾 P.972
  32. 鈴木洋保 P.59
  33. 辞典(西川) P.68
  34. 辞典(飯島) P.147
  35. 辞典(西川) P.33
  36. 比田井南谷 P.227
  37. 鈴木翠軒 P.67
  38. 藤原鶴来 P.128 - 129
  39. 外山軍治 P.116 - 117
  40. 辞典(西川) P.126
  41. 鈴木洋保 P.70
  42. 1155年 - 1221年、1155年 - 1230年など異説あり。
  43. 中国語版「陳思」
  44. 中田(書論集) P.213
  45. 比田井 P.177
  46. 杉村 巻末解説
  47. 辞典(西川) P.46
  48. 中文
  49. 鈴木洋保 P.91
  50. 辞典(西川) P.114
  51. 木村卜堂 PP..177-178
  52. 鈴木洋保 P.95
  53. 辞典(西川) P.90
  54. 中国語版「馮班」
  55. 中国語版「楊賓」
  56. 辞典(飯島) P.509
  57. 比田井南谷 P.297
  58. 鈴木洋保 P.199
  59. 藤原鶴来 P.152
  60. 鈴木洋保 P.250
  61. 鈴木翠軒 P.85

出典・参考文献

  • 木村卜堂日本と中国の書史』(日本書作家協会、1971年)
  • 鈴木翠軒・伊東参州 『新説和漢書道史』(日本習字普及協会、1996年11月)ISBN 978-4-8195-0145-3
  • 玉村霽山 『中国書道史年表』(二玄社、1998年6月)ISBN 4-544-01241-4
  • 「中国書道史」(『書道藝術』別巻第3 中央公論社、1977年2月)
    • 小野勝年 「漢」
    • 外山軍治 「唐後期・五代」
  • 藤原鶴来『和漢書道史』(二玄社、2005年8月)ISBN 4-544-01008-X
  • 比田井南谷 『中国書道史事典』(雄山閣、1996年2月)ISBN 4-639-00673-X
  • 鈴木洋保・弓野隆之・菅野智明 『中国書人名鑑』(二玄社、2007年10月)ISBN 978-4-544-01078-7
  • 西川寧編 「書道辞典」(『書道講座』第8巻 二玄社、1969年7月)
  • 飯島春敬編 『書道辞典』(東京堂出版、1975年4月)
  • 「黄山谷 伏波神祠詩巻」(『書跡名品叢刊 23』二玄社、1966年)
    • 杉村丁 「巻末解説」
  • 中田勇次郎 『中国書論集』(二玄社、新版1977年(初版1970年))
  • 中西慶爾編『中国書道辞典』(木耳社、初版1981年)
  • 中田勇次郎「書人小伝・李斯」(「中国1 殷・周・秦」『書道全集 第1巻』 平凡社、新版1971年(初版1965年))

関連項目

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