中世城郭研究

中世城郭研究』(ちゅうせいじょうかくけんきゅう)とは、中世城郭研究会の会誌である。ISSN 0914-3203。

概要

1987年(昭和62年)創刊の中世城郭研究会の会誌[1][2]日本の城に関する論考報告などが主体となる雑誌である。創刊から毎年7月下旬に1冊ずつ発行され[3]、2019年に第33号が発行された[4]

扱っている時代は、『中世城郭研究』という雑誌名でありながら、中世に限っていない[3][2]。前半部分の論考・報告などに限定しても中世城郭だけではなく、近世城郭や幕末の築城に関するものが掲載されている。後半部分の『全国城郭研究者セミナー[5]の報告には、古代明治時代の築城も含まれる。さらに、「城郭関係文献リスト」には、古代城柵・古代の防御性集落・古墳時代豪族居館・幕末の台場なども収録されている。

表紙は「中世城郭研究」同人(以下、同人と略す)が作成した縄張図が掲載されている。表紙の地色は、城に関わる色が採用されている(#既刊一覧参照)。

同人には、中世城郭研究会の会員はもちろんのこと、会員以外の全国各地の城郭研究者もいる。前半の論考や報告などの掲載される条件として、執筆者が同人になることが必要とされる[3](後半の『全国城郭研究者セミナー』での発表報告の執筆者には同人以外も含まれる)。

構成

本文の前部は、同人によって執筆された論考・報告などが掲載されている。一つまたは少数の城の報告から、地域や合戦に関わる多数の城を網羅的に扱う論考、その中間に位置付けられる研究ノートがある。また、城に関わる書籍の書評が掲載されることもある[3][4]

後部では、前年に行われた『全国城郭研究者セミナー』[5]の各報告の要旨や、シンポジウムパネル討論)の内容が掲載されている[2]

巻末には「城郭関係文献リスト」が掲載されている。城に関する発掘調査報告書・論文・報告・図録レジュメなどを幅広く収録している[2]

既刊一覧

表紙の色ごとに項を分けて一覧にする。 各号に付記した城名は、表紙に掲載された縄張図の城である。

第31〜33号

表紙の色:若草色

  • 第33号(2019年) 熊倉城埼玉県) 特集・馬出を考える[6]
  • 第32号(2018年) 見附城(新潟県) 特集・幕末の城[6]
  • 第31号(2017年) 替佐城(長野県) 特集・連続空堀群再考[6]

第26〜30号

表紙の色:桃色

  • 第30号(2016年) 丸山城神奈川県) 特集・「障子堀」の新展開[6]
  • 第29号(2015年) 次年子楯(山形県
  • 第28号(2014年) 猿壁城(茨城県) 特集・茨城県の中世城郭(守谷城ほか 16城)
  • 第27号(2013年) 節黒城(新潟県)
  • 第26号(2012年) 学生城郭研究会の縄張図と鳥瞰図

第21〜25号

表紙の色:銀鼠色(石垣のイメージ[7]

  • 第25号(2011年) 東和泉城(千葉県
  • 第24号(2010年) チャルコロフイナチャシ(北海道
  • 第23号(2009年) 南一色城(静岡県
  • 第22号(2008年) 経山城(岡山県
  • 第21号(2007年) 倉ヶ崎城(栃木県

第16〜20号

表紙の色:水色(水堀のイメージ[8]

  • 第20号(2006年) 那珂城宮崎県
  • 第19号(2005年) 和合城(長野県)
  • 第18号(2004年) 東山城(徳島県
  • 第17号(2003年) 楠目城高知県
  • 第16号(2002年) 新地館(栃木県)

第11〜15号

表紙の色:うす茶色(土塁のイメージ[8]

  • 第15号(2001年) 小篠塚城(千葉県)
  • 第14号(2000年) 河村城(神奈川県)
  • 第13号(1999年) 千馬山城(埼玉県)
  • 第12号(1998年) 秋元(小糸)城(千葉県)
  • 第11号(1997年) 高津戸城群馬県

第6〜10号

表紙の色:若草色(草におおわれた曲輪をイメージ[8]

  • 第10号(1996年) 富士山陣城(神奈川県)
  • 第9号(1995年) 浅川城福島県
  • 第8号(1994年) 桑窪城(栃木県)
  • 第7号(1993年) 小倉城(埼玉県)
  • 第6号(1992年) 大町城(宮城県

第1〜5号

表紙の色:若草色(草におおわれた曲輪をイメージ[8]

  • 第5号(1991年) 都城(宮崎県) 特集・群馬県の中世城郭(箕輪城岩櫃城/柳沢城ほか 23城)
  • 第4号(1990年) 要害城山梨県
  • 第3号(1989年) 田向城(千葉県)
  • 第2号(1988年) 久礼城(高知県)
  • 創刊号(1987年) 杉山城(埼玉県)

別冊

  • 『縄張図とともに』[9] - 1991年。中世城郭研究会20周年記念誌[2]
  • 『東国の中世城郭』[10] - 2010年。静岡県以北の城の縄張図集。

脚注

  1. 縄張図とともに 1991, p. 127, 中世城郭研究会年譜.
  2. 高田徹 2003.
  3. 八巻孝夫 2018.
  4. 刊行物案内, 中世城郭研究会.
  5. 全国城郭研究者セミナーのあゆみ.
  6. この特集名は、前年に行われた『全国城郭研究者セミナー』におけるシンポジウムのテーマである。
  7. 八巻孝夫 2007, 中でも長野などの中世城郭の石垣をイメージ.
  8. 八巻孝夫 2002.
  9. 縄張図とともに 1991.
  10. 東国の中世城郭 2010.

参考文献

  • 八巻孝夫, 編纂.『中世城郭研究』、中世城郭研究会、1987 ISSN 0914-3203 上記掲載各号。
  • 八巻孝夫, 編纂.『縄張図とともに』中世城郭研究会20周年記念誌、中世城郭研究 別冊、中世城郭研究会、1991年。
  • 八巻孝夫「編集後記」『中世城郭研究』第16号、2002年、 364頁。
  • 高田徹 「この本を読めば城郭のここがわかる」 『城を歩く : その調べ方・楽しみ方』 、別冊歴史読本 28巻7号 新人物往来社、2003年3月。
  • 八巻孝夫「編集後記」『中世城郭研究』第21号、2007年、 386頁。
  • 西股総生, 編纂.『東国の中世城郭』中世城郭研究 別冊、中世城郭研究会、2010年。
  • 八巻孝夫「『中世城郭研究』原稿募集」『中世城郭研究』第32号、2018年、 155頁。
  • 全国城郭研究者セミナーのあゆみ”. 中世城郭研究会. 2018年8月17日閲覧。

関連項目

外部リンク

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