ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン

ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン英語: University College Dublin、公用語表記: Coláiste na hOllscoile, Baile Átha Cliath)は、ダブリン4区ベルフィールドに本部を置くアイルランド国立大学である。1908年に設置された。 アイルランド国立大学を構成する大学であるため、アイルランド国立大学ダブリン校とも称される。大学の略称UCD

ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン
大学設置 1908年
創立 1854年
ラテン語名 Universitate Hiberniae Nationali apud Dublinum
学校種別 国立
本部所在地 ダブリン4区ベルフィールド
北緯53度18分30秒 西経6度13分20秒
キャンパス ベルフィールド
ブラックロック
学部 人文学部
経営学部
工学・建築学部
保健・農学部
理学部
社会科学・法学部
研究科 人文学研究科
経営学研究科
工学・建築研究科
保健・農学研究科
理学研究科
社会科学・法学研究科
ウェブサイト www.ucd.ie

本項では以下、ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンを指して「UCD」という表記に統一する。

概要

大学全体

1,482人以上の教職員と32,000人以上の学生が在籍しており、2017年度の学生在籍数ではアイルランド最大の大学である[1]。UCDは1854年に設立された大学に由来しており、聖マラキの祭日ジョン・ヘンリー・ニューマンを初代学長に迎えてアイルランド・カトリック大学として開校した。1997年の大学法により、「アイルランド国立大学ダブリン校」に改称され、1998年の閣僚令により「ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン - アイルランド国立大学ダブリン校」に改称された[2]。アイルランドで唯一のUniversitas 21の加盟大学である。

当初はダブリン市街中心地にほとんどの学部があったが、4km南のベルフィールドに移転した[1]

大学評価

大学評価の世界的指標の一つである、クアクアレリ・シモンズによる「QS世界大学ランキング 2021」(2020年)では世界第177位、ヨーロッパ第74位、国内第2位である。過去最高は、2009年の世界第89位[3]。採用率ランキングでは、世界第78位、国内第1位である[4]

また、タイムズ・ハイアー・エデュケーションの『THE世界大学ランキング 2021』(2020年)では、世界第251~300位台等、国内第3位である[5]

入学試験

中央出願局(CAO)は、UCDに代わり、アイルランドイギリス欧州連合および欧州自由貿易連合の学士課程の出願を担当している。入学の決定は、CAOに合格受験者に通知を出すようUCDが指示している。大学への入学は専ら学力に基づいている[6]。最低限の入学要件があり、個々の学部・コースにはさらに入学要件がある。医学や音楽、演劇など一部の学部・コースは別の試験を受ける必要もある[7]

CAOは、アイルランドの国家統一高校卒業試験のリービング・サーティフィケートの結果に応じて合否を決める。イギリス一般教育修了上級レベルフランスバカロレアなどの欧州連合および欧州自由貿易連合の試験や国際バカロレアなどでも出願はできる[8]

欧州連合の国民または居住者ではない出願者には、異なる出願手順が適用される[9]

大学院への入学は、UCDが直接担当している[10]

沿革

UCDの歴史は、1854年にアイルランド・カトリック大学の設立時まで遡ることができる[11]。1908年に大学法に基づいてユニバーシティ・カレッジ・ダブリンとなった[11]

アイルランド・カトリック大学

アイルランド・カトリック大学のジョン・ヘンリー・ニューマン
ニューマン・ハウス(UCDの元市内キャンパス)

カトリック解放の後、アーマー大司教は、アイルランドで初めてカトリック教徒のための高等教育を提供しようとした。カトリックの上層部は、ダブリン大学トリニティ・カレッジに代わるカトリックの代替校を要求したが、聖公会を見過ごすことを拒否した。1780年代以降、ダブリン大学はカトリック教徒の入学を認めたが、宗教的な入学試験があるため、カトリック教徒が大学の統治機関の一員としての地位を得ようとする努力の妨げになっていた。そこで、1850年に開催されたサーリス会議で、ダブリンにカトリック教徒のための大学を開校することが決定された[12]

その結果、1854年11月3日聖マラキの祝日にセント・スティーブンズ・グリーン公園にて「アイルランド・カトリック大学」が開校し、ジョン・ヘンリー・ニューマンが初代学長に任命された[12][13]1855年には、セシリア通りにカトリック大学医学部が開校した。

私立大学だったカトリック大学は、王室からの認可を受けていなかったため、公認の学位を授与することができず、慢性的な財政難に悩まされていた。ニューマンは1857年に大学を去った。1861年、バーソロミュー・ウッドロックが学長に任命され、1879年にアーダとクロンマクノイズの司教になるまで務めた[14]

1880年にはアイルランド王立大学が設立され、どの大学からでも学位取得試験を受けることができるようになった[15]

UCDの設立

庁舎(元UCD理工学棟)

1882年にカトリック大学は改組され、セント・スティーブンズ・グリーン校はユニバーシティ・カレッジと改称され、王立大学制度に参加するようになった[16]1883年、ウィリアム・デラニーがユニバーシティ・カレッジの初代学長に任命された。カレッジには、ジェラード・マンリ・ホプキンスジェイムズ・ジョイスなど、アイルランド各地から学生が集まった。フランシス・シーヒー=スケッフィントン、パトリック・ピアース、ヒュー・ケネディ、オーエン・マクニール、ケヴィン・オイギンス、トム・ケトル、ジェイムズ・ライアン、ダグラス・ハイド、ジョン・A・コステロなどの著名な教職員や学生が在籍していた。

1908年にはアイルランド国立大学が設立され、翌年には王立大学が解散した[17]。アイルランド国立大学(NUI)は、ダブリン、ゴールウェイ、コークの3つのユニバーシティ・カレッジから成り立っている[17]。NUIの設立後、カトリック大学医学部生理学教授のD・J・コフィーがUCDの初代学長に就任した。セシリア通りの医学部はUCD医学部となり、商学部が設立された。1997年の大学法により、UCDはアイルランド国立大学の枠組みの中で構成大学として設立された[18]

1911年には、アイヴァー伯爵エドワード・ギネスから寄贈された土地が、アールズフォート・テラス、ハッチ通り、セント・スティーブンズ・グリーン公園の拡張に貢献した。アイビー・ガーデンズ公園は、この寄付の一部だった。

UCDとアイルランド独立戦争

UCDは、アイルランド独立戦争に関連した国内および国際のアーカイブの主要な保有者である[19]

1913年にアルスター有志が結成されたことを受け、初期アイルランド史の教授であるオーエン・マクニールは対抗するために、アイルランド国民軍の結成を呼びかけた[20]。その年の後半にアイルランド義勇軍(Irish Volunteers)が結成され、マクニールはその参謀長に選ばれた[21]第一次世界大戦が勃発すると、1914年に制定された自治法が実施されない可能性があるという政治的な認識から、自治党首のジョン・レドモンドは、アイルランドの内政を支援する方法として、アイルランド志願兵にイギリスの戦争活動を支援するよう促した[22]。アイルランド内戦支援のための活動には、数々のUCD教職員や学生が参加した。この動きに反対した人々の多くは、後にイースター蜂起に参加した。

パトリック・ピアース、トーマス・マクドナルド、マイケル・ヘイズ、ジェームズ・ライアンなどのUCD教職員や学生がイースター蜂起に参加したが、トム・ケトルやウィリー・レッドモンドなど一部は、第一次世界大戦でイギリスのために戦っていた。

UCD関係者の多くはアイルランド独立戦争で戦った。英愛条約の調印後、4名のUCD卒業生がアイルランド自由国政府に参加した。

UCD卒業生は、それ以来アイルランドの政治に参加している。9名のアイルランド大統領のうち3名と14名のアイルランド首相のうち6名は、元大学関係者である。

拡張

1926年、大学教育(農業・酪農科学)法により、メリオン通りの王立理科カレッジとグラスネヴィンのアルバート農業カレッジがUCDに移管された[23][24]1933年、ベルフィールド・ハウスはスポーツ目的で購入された。

ベルフィールドへの移動

1940年には、アーサー・コンウェイが学長に任命された。

1940年代初頭までには、大学は国内最大の高等教育機関となっていた。学生数の増加に対応するため、既存の都市中心部のキャンパスを拡張する試みは失敗に終わった。最終的には、大学をダブリン市の中心部から離れた広大な緑地に移転し、近代的なキャンパスを設立することが最善の解決策であると判断された。この移転は、1960年代初頭に理学部がダブリンの南側の郊外にあるベルフィールドの1.4km2(350エーカー)に移転したことから始まった。その後、ベルフィールド・キャンパスは近代的な建物とジョージ王朝時代のタウンハウスを継承した複合施設として発展し、大学の各学部のほか、学生寮や多くのレジャー施設、スポーツ施設などがある。

UCDの以前の立地のひとつであるメリオン通りの王立理科カレッジは、現在では改装されたアイルランド政府庁になっており、アイルランド首相の省庁が置かれている。UCDは前世紀の大部分の間、グラスネヴィンにもあったアルバート農業カレッジの南側は現在ダブリンシティ大学になっている[25]

建築

給水塔

ベルフィールドキャンパスは A&D Wejchert & Partners Architects によって設計され、1972年John Paul Construction によって建設されたUCD給水塔は、1979年にアイルランドコンクリート協会賞を受賞した[26]五角形の柱の上に正十二面体のタンクとの高さ60メートルの給水塔は[27][28]、UCD環境研究ステーションの一部である[29][30]

1950年 - 2000年

1944年の卒業生

1964年、ジェレミア・ホーガンが学長に就任し、トーマス・E・ネヴィンが理学部を率いてベルフィールドキャンパスに移転した。また、同年にUCDはヨーロッパで初めて経営学修士課程を開始した大学となった。1967年にドノ・オマリーはUCDがダブリン大学の構成カレッジになることを提案したが、現在も唯一の構成カレッジであり続けるトリニティ・カレッジの学生による反対を受けて、取り消された[31]1969年から1970年にかけて、商学部、芸術学部、法学部がベルフィールドに移転した。1972年、トーマス・マーフィーが学長に就任し、翌年に図書館が開館した[32]1980年、UCDはリッチビューと17.4エーカーの土地を購入し、建築学部が移転した。1981年、スポーツ複合館が開館し、1986年にパトリック・マスターソンが学長に就任した。

1990年代には、女性学の学生の中には、女性の権利と高等教育への平等な入学への貢献を称え、ハンナ・シーヒー=スケッフィントンにちなんで、性別学棟を改称するように請願した。夫のフランシス・シーヒー=スケッフィントンはUCDの卒業生であり、ハンナはUCDの姉妹校である王立大学の卒業生だった。キャンペーンは成功し、建物はハンナ・シーヒー=スケッフィントン棟と改称された[33]1990年、UCDはブラックロックのカリスフォート・カレッジを購入し、スマーフィット大学院の所在地となる。同年、最初の学生村であるベルグローブがオープンし、1992年には第2の学生村であるマービルがオープンし、映画研究センターが設立された。1993年、アート・コスグローブが学長に就任し、翌年にはオライリーホールが開館した[34]

2000年代

レイチェル・ジョイントによる『ノアの卵』

2003年、ユーロ・イノベーション&テクノロジー・トランスファー・センターの「NovaUCD」が開設された[35][36][37]

2004年、ヒュー・ブレイディが学長に就任[38]

2009年ダブリン大学トリニティ・カレッジとUCDがイノベーション同盟を発表した[39]

2009年7月14日から8月15日にかけて、眞子内親王がUCDで短期留学をした[40][41]

2010年にアート&デザイン国立大学(NCAD)とUCDが学術提携を結んだ。これにより、NCAD卒業者はUCDから学位が授与される。2012年に拡張された学生&スポーツセンターが開館されたが、陸上競技場の施設を閉鎖に伴い、学生が謝罪を要求した[42]

2013年には、科学のためのUCDオブライエン・センターが開館し、法学部のUCDサザーランド・スクールが開校した。現在では欧州連合最大のコモン・ロー法科大学院となっている[43]

2015年には、アメリカ合衆国にてグローバルセンターを開設した[44]

2019年にエバン・ジョセフとキャスリーン・リンチによってコーディネートされた、アイルランドの大学で初めての黒人研究選択履修単位を開始した[45]

大学構成

クイン・ビジネススクール
ブラックロックキャンパスのスマーフィット経営大学院

大学は37のスクール(学科・専攻)からなる6つのカレッジ(学部・研究科)から成る。また、各カレッジには、大学院も設置されている。

学部

以下は、2015年9月の再編後の学部の一覧である[46]

  • 人文学部
    • 美術史・文化政策学科
    • 古典学科
    • 英語・演劇・映画学科
    • 史学科
    • アイルランド・ケルト・民俗学科
    • 言語文化学科
    • 音楽学科
  • 経営学部
  • 工学・建築学部
    • 建築・計画・環境政策学科
    • バイオシステム・食品工学科
    • 化学・バイオプロセス工学科
    • 土木工学科
    • 電子電気工学科
    • 機械材料工学部
  • 保健・農学部
    • 農学・食品科学科
    • 獣医学科
    • 看護助産・保健学科
    • 公衆衛生学・理学療法・スポーツ科学科
    • 医学部
  • 理学部
    • 生物環境科学科
    • 生体分子医科学科
    • 化学科
    • コンピューター科学科
    • 地球科学科
    • 数学・統計学科
    • 物理学科
  • 社会科学・法学部
    • 考古学科
    • 経済学科
    • 教育学科
    • 地理学科
    • 情報通信学科
    • サザーランド法学科
    • 哲学科
    • 政治国際関係学科
    • 精神学科
    • 社会政策・社会福祉・社会正義学科
    • 社会学科

入学試験

中央出願局(CAO)は、UCDに代わり、アイルランドイギリス欧州連合および欧州自由貿易連合の学士課程の出願を担当している(大学院への入学は、UCDが直接担当している[10])。学士課程への入学の決定は、CAOに合格受験者に通知を出すよう指示するUCDによって行われている。大学への入学は専ら学力に基づいている[6]。大学には最低限の入学要件があり、英語またはアイルランド語の合格最低点と数学の合格最低点が必要である。また、ヨーロッパ大陸の外国語(フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語)での合格最低点が必要な場合もあり、数学の高レベル試験で40%を超えると総合点数に25点加算される[47]

また、個々の学部・コースにはさらに入学要件がある。例えば、理系の学部は通常、1つ以上の科学科目で特定の点数以上が必要となる。アイルランドの国家卒業統一試験のリービング・サーティフィケートの科目試験には高レベル(Higher Level)、普通レベル(Ordinary Level)があり、入学条件にレベルを指定する場合もある。また、試験の総合点数で学部に必要な点数を達成する必要もある。総合点数は、通常リービング・サーティフィケートでは625点満点である。例えば、2017年の法学部は、合格最低総合点数は521点であり[48]、経営学部経済・金融学科では、最低総合点数が589点必要な上、数学(高レベル)の最低得点が60%を超える必要がある[注釈 1][49]。また総合点数は一部の学部は別の試験を受ける必要があり、必要最低点数が625点を超えることもある[50]。例えば2017年の医学部は卒業試験のほか、保健師入学試験(HPAT)を受ける必要があり、必要最低限の総合点数は734点となる[51]

合否は、CAOによって毎年8月中旬に発表される。アイルランドのリービング・サーティフィケートのみならず、イギリス一般教育修了上級レベルフランスバカロレアなどの欧州連合および欧州自由貿易連合の試験や国際バカロレアなどでも出願はできる[8]。欧州連合の国民または居住者ではない出願者には、異なる出願手順が適用される[52]

日本を含む欧州外の場合、日本の高等学校卒業証書、国際バカロレア一般教育修了上級レベルのいずれかの受験者で最低入学条件を満たすならば、直接入学できる。ただし、入学を保証するものではなく、優れた試験結果を保有している受験者を順に定員を埋める[9]。高等学校卒業証の最低平均が2.5であり、個別の学部学科により最低平均点は変化する。または、1年間のファンデーション・プログラムを受けて入学することもできる[9]。英語力は、最低限IELTS(または同等の試験)で6.0以上、いかなる試験項目で6.0を下回らないことが条件である[53]

研究科

以下は、2015年9月の再編後の研究科の一覧である[46]

  • 人文学研究科
    • 美術史・文化政策専攻
    • 古典学専攻
    • 英語・演劇・映画専攻
    • 史学専攻
    • アイルランド・ケルト・民俗専攻
    • 言語文化専攻
    • 音楽専攻
  • 経営学研究科
    • 経理専攻
    • 経営専攻
    • 金融専攻
    • 食品経営専攻
    • 人材管理専攻
    • 技術・イノベーション専攻
    • 国際経営専攻
    • マネージメント専攻
    • マーケティング専攻
    • エグゼクティブ発展専攻
  • 工学・建築研究科
    • 建築・計画・環境政策専攻
    • バイオシステム・食品工学専攻
    • 化学・バイオプロセス工学専攻
    • 土木工学専攻
    • 電子電気工学専攻
    • 機械材料工学専攻
  • 保健・農学研究科
    • 農学・食品科学専攻
    • 獣医学専攻
    • 看護助産・保健学専攻
    • 公衆衛生学・理学療法・スポーツ科学専攻
    • 医学専攻
  • 理学研究科
    • 生物環境科学専攻
    • 生体分子医科学専攻
    • 化学専攻
    • コンピューター科学専攻
    • 地球科学専攻
    • 数学・統計学専攻
    • 物理学専攻
  • 社会科学・法学研究科
    • 考古学専攻
    • 経済学専攻
    • 教育学専攻
    • 地理学専攻
    • 情報通信学専攻
    • サザーランド法学専攻
    • 哲学専攻
    • 政治国際関係学専攻
    • 精神学専攻
    • 社会政策・社会福祉・社会正義専攻
    • 社会学専攻

経営研究科・経営学部

経営研究科・経営学部は、クイン・ビジネススクール、マイケル・スマーフィット経営大学院、ビジネス・インターナショナル・キャンパスから構成されている[54]。旧構成校であるクイン・ビジネススクール(通称クイン・スクール)は、経営学部の拠点となっている建物である。ベルフィールドキャンパスの3階建ての建物に位置し、主要な財政貢献者の1つであるロッホラン・クインにちなんで命名された。他にも、アイルランド銀行AIB、アイリッシュライフ&パーマネント、アクセンチュアKPMGPwC、ダンズストア、アーンスト・アンド・ヤングなどが寄付をしている[55]2002年に開校した当初は、テクノロジーと通信教育に特化したヨーロッパで唯一のビジネススクールであると主張していた[55]

UCDホライゾン

2005年度の初めに、UCDホライゾンを導入し、全学部の授業を完全にセメスター化および選択履修単位を導入した[56]。このカリキュラムでは、特定の科目分野から10の選択履修単位と、他のプログラムから2つの選択履修単位を選択する。

附属機関

以下はUCDの附属研究機関および附属大学病院の一覧である[57]

  • 複雑系・適応系研究室
  • サイバーセキュリティ・サイバー犯罪捜査センター
  • UCD食品衛生研究所[58]
  • UCD地球研究所[59]
  • マター・ミゼリコルディア大学病院
  • セント・ビンセント大学病院
  • ミッドランド地域病院
  • セント・コルムシル病院
  • セント・マイケル病院
  • ウェックスフォード総合病院
  • クンブ女性・乳児大学病院
  • 国立産科病院
  • こども大学病院
  • 聖母マリアこども病院

学生生活

学生組合

UCD学生組合は、学生を代表しているほか、人権問題にも取り組んでおり、特にコロンビアでの人権・労働組合の権利侵害疑惑を理由に、学生組合が管理する店舗でのコカ・コーラ製品の販売禁止を実施した。この禁止は2010年に覆された[60]

スポーツ

UCDスポーツセンター

UCDには60以上のスポーツクラブがあり[61]、毎年スポーツ奨学金が授与されている[62]

UCDは、ゲーリック・ゲームズハーリングサッカーラグビーユニオンの大会に出場している。ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンAFCとユニバーシティ・カレッジ・ダブリンRFCがそれぞれの競技でラグビーとサッカーの主要なリーグに出場している。他にもゲーリック・ゲームズのUCD GAAなどでも勝利を収めている[61]。また、UCD空手は、日本空手協会に所属している[63]

UCDスポーツは毎年、ダブリン大学トリニティ・カレッジとのカラーズマッチに参加し、様々なスポーツの中でも特にラグビーで競い合っている[64][65][66]

ベルフィールドキャンパスには様々なスポーツ施設がある。ナショナル・ホッケー・スタジアム(過去に女子ホッケー・ワールドカップ決勝大会と男子ホッケー・ヨーロッパ選手権決勝大会が開催されたことがある)やUCDボウルは、ラグビーとサッカーに使用されている3,000人収容できるスタジアムである。UCDには、フィットネスセンター、スカッシュコート、テニスコート、屋内ライフル射撃場、20以上の運動場、屋内クライミングウォール、2つのスポーツホールがある[67]。スポーツセンターは、2012年にUCD学生センターの再開発の一環として、オリンピックサイズ・プール、温水器、フィットネスセンターが加わった[68]

レンスター・ラグビー

レンスター・ラグビーの本部とトレーニング施設は、キャンパス内にあり、ラグビークラブのアカデミー、シニア・スクワッド、運営部門が入っている。施設には、スポーツ健康研究所(ISH)の隣にあるオフィスブロックと高性能施設が含まれている。また、UCDの運動場も使用している。2012年に250万ユーロの費用をかけて完成させた[69][70]

サークル

UCDには、59のサークルが運営されている。すべてUCDサークルによって公認されている。中には、日本文化サークルなどの様々な国の文化サークルや、物理学サークルなどの特定の科目のサークルや、政治系のサークルなどがある[71]

出版

UCDには、現在キャンパス内で発行されている2つの学生新聞、「University Observer」とタブロイド紙「College Tribune」がある[72][73]

ラジオ

UCDには学生ラジオ局である「Belfield FM」もあり、同局のウェブサイトで年間を通して放送されている。この局はUCD放送協会によって独立し、運営されており、ライアン・タブリディやアイルランド放送協会(RTÉ)のリック・オシア、ラジオ局の98FMのバリー・ダンなどの司会者を輩出している。1990年に開局した[74]

大学スカーフ

後年、正式に学生を迎える学長歓迎式では、聖パトリック・ブルー、ネイビーサフランのスカーフが贈られる。これらの色は「学部」の色に取って代わられ、現在では卒業式でも着用されている[75]

大衆文化

文学

ジェイムズ・ジョイスの小説『若き芸術家の肖像』は、スティーヴン・ディーダラスが学生として在籍しているUCDを一部舞台にしている。ジョイスの死後に出版された自伝小説『スティーブン・ヒーロー』には、UCDに在籍していた頃の話が書かれている。フラン・オブライエンの小説『スウィム・トゥー・バーズにて』は、UCDの学生がメタ小説を書いており、作者が自分の小説の登場人物から裁判を受けているのが描かれている。メイヴ・ビンシーの小説『サークル・オブ・フレンズ』は、1950年代にUCDで大学生活を始めた3人の女友達を扱っている。しかし、1995年の映画ではダブリン大学トリニティ・カレッジでの撮影が使用されている[76]

映画・テレビ

コナー・マクファーソンの3作目の映画『ソルトウォーター』は、UCDのベルフィールドで撮影された。『ボストン・リーガル』シーズン2、第21話「言葉のサラダの日」では、UCDなのかカリフォルニア大学デービス校なのかは不明だが、「離婚の子供への影響は親の死よりもはるかにダメージが大きいことがわかった」という研究についての言及がある[77]

対外関係

他大学との協定(海外)

2020年現在、400校以上の大学と学術交流協定を締結している[78]。そのうち、12校は日本にある[79]

日本

卒業生

関連項目

脚注

注釈

  1. 中央出願局の点数記載では、H4に相当する。また、イギリスのAレベルでは、Cに相当する。

出典

  1. About UCD”. Ucd.ie. 2015年7月3日閲覧。
  2. History of the NUI”. Nui.ie. 2015年7月3日閲覧。
  3. QS Ranking all years - University College Dublin - Results | UniversityRankings.ch”. www.universityrankings.ch. 2020年6月29日閲覧。
  4. University College Dublin (英語). Top Universities (2015年7月16日). 2020年6月29日閲覧。
  5. University College Dublin (英語). Times Higher Education (THE) (2020年2月4日). 2020年6月29日閲覧。
  6. UCD. CAO Applications”. UCD. 2020年6月21日閲覧。
  7. Mooney, Brian. CAO Q&A: Everything you need to know about the change of mind process (英語). The Irish Times. 2020年6月22日閲覧。
  8. Entry requirements criteria for EU/EFTA Applicants. 2020年6月30日閲覧。
  9. Japan”. UCD. 2020年6月30日閲覧。
  10. Direct Applications to UCD”. UCD. 2020年6月22日閲覧。
  11. Pullella, Philip (2019年7月1日). UCD founder to be made a saint”. Irish Mirror. 2019年11月26日閲覧。
  12. Hachey, Thomas E.; McCaffrey, Lawrence J. (2015-01-28) (英語). The Irish Experience Since 1800: A Concise History: A Concise History. Routledge. pp. 59. ISBN 978-1-317-45611-7. https://books.google.com/books?id=tJ1sBgAAQBAJ&pg=PA59
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  14. Newman's vision of a liberal education today”. University College Dublin (2019年10月10日). 2020年5月7日閲覧。
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  16. Art Cosgrove (6 November 2008). A New History of Ireland, Volume II : Medieval Ireland 1169-1534: Medieval Ireland 1169-1534. OUP Oxford. p. 838. ISBN 978-0-19-156165-8. https://books.google.com/books?id=QCagZOubDWUC&pg=PA838
  17. J. R. Hill (26 August 2010). A New History of Ireland Volume VII: Ireland, 1921-84. OUP Oxford. pp. 758–759. ISBN 978-0-19-161559-7. https://books.google.com/books?id=PfFXarIhGqEC&pg=PA758
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  19. Resource Library”. Centenaries.ucd.ie. 2015年7月3日閲覧。
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  21. 「アイルランド義勇軍」結成に関する一考察. 2020年6月29日閲覧。
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