ミルキング

強い放射能のテクネチウム99m(99mTc)はSPECTのような医学診断に使用されるが、半減期が6時間であるため1日で16分の1にまで減少してしまう。これを補うためにテクネチウム99mの親核種であるモリブデン99(99Mo)を保有して、ベータ・マイナス崩壊を起こして生まれるテクネチウム99mを分離・利用する。 このように親核種と娘核種の過渡平衡関係を利用して、強力な放射能を持つ娘核種を得る方法をミルキングと呼ぶ。

ミルキング(Milking)は、医学診断に使用される強力な放射性物質を得る手法の1つである。

ミルキングとは「乳搾り」のことであり、毎日、乳牛(Cow)から牛乳(Milk)を搾る(Milking)ように、親核種から娘核種を得る本方法にこの名がつけられた。

SPECTのように放射性物質を体内に入れる場合には、診断後、放射能が急速に減衰する放射性テクネチウム99mのような物質が求められる。病院には99Mo/99mTcジェネレータが置かれて放射性テクネチウム99mが供給される。

半減期

モリブデン99(99Mo)の半減期は66時間、テクネチウム99m(99mTc)は6時間、テクネチウム99(99Tc)は21万年、ルテニウム99(99Ru)は安定である。

99Mo → 99mTc → 99Tc → 99Ru

出典

  • 安斎育郎著 『放射線と放射能』 ナツメ社 2007年2月14日初版発行 ISBN 9784816342554

関連項目

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