ジケテン

ジケテン (diketene) とは、ケテンが二量化して生じる有機化合物である。オキセタン環(酸素を1個含む四員環構造)を持つ。無色の液体で、500 ℃ 以上に加熱すると熱分解により単量体のケテンが再生する。有機合成試薬として用いられる[1]。生体にとって有害である上に、空気と混合した状態で33℃以上になると爆発の恐れがあるなど反応性にも富むので、扱いには注意を要する [2]

ジケテン
IUPAC名4-メチレンオキセタン-2-オン
分子式C4H4O2
分子量84.07
CAS登録番号674-82-8
形状無色液体
密度1.090 g/cm3, 液体[1]
融点7.5 °C[1]
沸点69-70 °C/100mmHg[1]

生成、反応

ケテンやそのアルキル誘導体は、容易に二量化を起こしてジケテン化合物を与える。ジケテンやその誘導体はアルコールアミンと反応してアセト酢酸エステルまたはアミドに変える(アセトアセチル化)。


アニリン誘導体と縮合した生成物は Knorrキノリン合成の基質となる[3]

ほか、尿素と反応して 6-メチルウラシルを与えるなど、さまざまな複素環合成で試薬として用いられる。

参考文献

  1. Clemens, R. J. "Diketene" in Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis; Paquette, L. Ed.; Vol. 3, pp. 1938-1941, John Wiley & Sons: New York, 2004.
  2. ジケテン (国際化学物質安全性カード)
  3. Sai, K. K. S.; Gilbert, T. M.; Klumpp, D. A. J. Org. Chem. 2007, 72, 9761-9764, 2007. DOI: 10.1021/jo7013092
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