コウマクノウキン門

コウマクノウキン門(Blastocladiomycota)は菌界に属する門の名称である。厚膜嚢菌(こうまくのうきん)と書き、この門の生物が一般的に持っている厚い細胞壁に覆われた休眠胞子嚢が由来である[1]。従来は、ツボカビ門のコウマクノウキン目とされていたが、2006年に門として格上げされた[2]ツボカビと同様、後方一本鞭毛の遊走子を放出する特徴を持つ。

 コウマクノウキン門
分類
: 菌界 Fungi
: コウマクノウキン門 Blastocladiomycota
: コウマクノウキン綱 Blastocladiomycetes
: コウマクノウキン目Blastocladiales
学名
Blastocladiomycota
James et al, (2007)


分類

下位分類

コウマクノウキン門は5科、16属、180を超える種が記載されている分類群である[3]。以下に科及び属の一覧を掲載する。

ツボカビ門からの独立

Jamesらの分子系統解析によれば、コウマクノウキンはツボカビ門から派生した単系統群を成し、鞭毛を持たない派生的な菌類のクレードと姉妹系統群を成す結果となった。また、ツボカビ門とコウマクノウキンでは遊走子の微細構造に差異が見出されており、これらが門として格上げされる根拠になった。

生態

コウマクノウキ門には様々な生態や生活環を持った生物群が存在しており、好気・嫌気の腐生性や植物・藻類寄生性、動物寄生性など多岐にわたる。

生活環

コウマクノウキン門は生活環の多様性が高く、科や属によって様々な生活環を持つ。 カワリミズカビ属では、菌類ではほとんど例がない核相交代を伴う世代交代を行い、さらに配偶体と胞子体が同型である。ボウフラキン属は核相交代の生活環を持つ上に、ボウフラとケンミジンコ等の間で異種間寄生[4]を行う菌類である。

脚注

参考文献

  • James TY (2006), “A molecular phylogeny of the flagellated fungi (Chytridiomycota) and description of a new phylum (Blastocladiomycota)” (pdf), Mycologia 98 (6): 860-871, http://www.mycologia.org/content/98/6/860.full.pdf
  • James TY (2014), “The Mycota VII Part A Blastcladiomycota”, in McLaughlin DJ, Spatafora JW, Systematics and Evolution (2nd ed.), Springer Berlin Heidelberg, pp. 177-207, doi:10.1007/978-3-642-55318-9_7, ISBN 978-3-642-55317-2
  • ジョン・ウェブスター、椿啓介、三浦宏一郎、山本昌木訳 『ウェブスター菌類概論』 講談社、1985年。
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