クリア・オスティリア

クリア・オスティリア(Curia Hostilia)は、共和政ローマの最初の元老院の議事堂である。ロームルスの時代に建設されたという伝説があり、トゥッルス・ホスティリウスが再建したとされる。

クリア・オスティリア
クリア・オスティリアとコミティウム(民会集会所)の位置関係
所在地 第8区域 フォルム・ロマヌム
建設時期 紀元前7世紀
建設者 トゥッルス・ホスティリウス
建築様式 共和政ローマの議事堂
関連項目 ローマの古代遺跡一覧
クリア・オスティリア

歴史

フォロ・ロマーノの地図にコミティウムとクリア・オスティリアの推定位置を重ねた図

この場所には古くから古代ローマ市民の集会所があった。さらに以前にはウゥルカーヌス神の小さな神殿があったとされ、王への献辞が刻まれた大理石の石碑のある石祭壇が見つかっている。この場所は周囲からは隔絶されており、低いコンクリートの塀で囲まれ、歩行者が入り込めないようになっていた。

クリア・オスティリアは3つの部屋のある建物で、その正面にローマ市民が集まるコミティウムと呼ばれる広場があった。市民はいつでもクリア・オスティリアに入っていき、議員たちの議論を傍聴することができた。

クリア・オスティリアについて、詳細はあまり判っていない。多数の文献に記されている特徴として、建物の西側の壁の外面に "Tabula Valeria" という壁画が描かれていたという。これは紀元前263年、執政官マニウス・ウァレリウス・メッサラがヒエロン2世率いるカルタゴ軍に勝利した戦いを描いたものとされている。大プリニウスは、この種の絵画としてはローマ初だとしている[1]

また、クリア・オスティリアがコミティウムの北側にあったことは、多くの文献で一致している[2]。コミティウムには円形に並んだ座席があったと言われており、中心のロストラ(演説壇)で行われる演説を市民が聞くときの座席になると共に、クリア・オスティリアの入り口に向かう階段の役目も果たしていた。クリア・オスティリアの位置についてStambaughは、「クリア・オスティリアはフォルム・ロマヌム全体を支配するように高台の上に築かれた」としている[3]。もしそうだとすれば、クリア・オスティリアは共和政ローマの強さの象徴となっていたと考えられる。

紀元前80年ルキウス・コルネリウス・スッラは元老院の議員定数を増やし、そのため手狭となったクリア・オスティリアを取り壊して、同じ場所にもっと大きなクリア・コルネリアを建設した。さらにユリウス・カエサルがそれを取り壊して、クリア・ユリアの建設を開始し、アウグストゥスが完成させた。

関連項目

参考文献

  • Aicher, Peter J. Rome Alive: A Source-Guide to the Ancient City. Wauconda, Illinois: Bolchazy-Carducci, 2004.
  • Claridge, Amanda. Rome. An Oxford Archaeological Guide. New York: Oxford University Press, 1998.
  • Platner, Samuel Ball and Thomas Ashby (ed.). A Topographical Dictionary of Ancient Rome. London: Oxford University Press, 1929.
  • Stambaugh, John E. The Ancient Roman City. Baltimore: Johns Hopkins University Press, 1988.
  • Richardson, Lawrence. A New Topographical Dictionary of Ancient Rome. Baltimore: Johns Hopkins University Press, 1992.
  • University of California. Digital Roman Forum. Retrieved 10 March 2007. University of California, Los Angeles, 2005.

脚注・出典

  1. Richardson 1992, p. 102
  2. Platner and Ashby 1929, p. 142
  3. Stambaugh 1988, p. 109

外部リンク

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