イヌサフラン

イヌサフラン Colchicum autumnaleイヌサフラン科の植物である。かつてはユリ科に分類されていた。ヨーロッパ中南部から北アフリカ原産。種小名 autumnale〈秋の〉の通り、秋に花が咲く。なお名前に「サフラン」と付き見た目も良く似ているが、アヤメ科サフランとは全く別の植物である。

イヌサフラン
イヌサフランの花
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: ユリ目 Liliales
: イヌサフラン科 Colchicaceae
: イヌサフラン属 Colchicum
: C. autumnale
学名
Colchicum autumnale L.

分布

アイルランドアルバニアアンドライギリスイタリア(本土)、ウクライナオーストリアオランダギリシャ(本土)、クロアチアスイススペイン(本土)、スロヴェニアチェコドイツハンガリーフランス(本土)、ブルガリアベルギーポーランドルーマニアに自生する[1]

特徴

医薬品

イヌサフランの球茎(球根)や種子にはコルヒチン(colchicine)という物質が含まれている。この物質は痛風薬としても薬事法で認可、販売、処方されている。ただしコルヒチンは人体には猛毒物質であるので断じて素人が処方など考えてはいけない。また植物の細胞分裂に影響を与えて倍数体にする作用があり4倍体の作成や、種子を作らない3倍体品種の作成などといった品種改良に使われる。

医学・薬学方面ではイヌサフランをコルヒクム、種子をコルヒクム子、球根をコルヒクム根ということがある。

毒草

猛毒。日本の有毒植物の代表格であるトリカブトが、2006年から2016年の間に3人の死者を出しているのに対し、イヌサフランは同じ期間に6人の死者を出しており、誤食による食中毒が発生しやすい植物とされる[2]

イヌサフランの葉は時に食用の山菜であるギョウジャニンニクと、鱗茎はジャガイモタマネギと間違えられることがある。また、ミョウガに間違われた事例もあった。イヌサフランは上記のとおりコルヒチンを含んでおり、これを誤って摂取すると下痢、嘔吐、皮膚の知覚麻痺、呼吸困難を発症し、重症の場合は死亡することもある[3]。またサフランと似ているため、花柱を乾燥させた物がスパイスや鎮静・鎮痛・通経薬として使用できると誤認しての中毒例もある。


園芸品種

イヌサフランを園芸用に品種改良したものはコルチカムコルヒカムコルキカムとも)ということが多い。

コルチカムは球根草であるが、球根を土に植えなくても秋になると花が咲くという変わった性質がある。葉は開花後に出てくる。日当たりのよい室内などに球根を置いて、花を鑑賞してから土に植えても全く問題はない。土に植えておくと自然分球して殖えていく。

球根を犬が食べて死亡した例が報告されている。土に植えない、または室内などに球根を置いて花を咲かせる場合は特に注意が必要である。

脚注

外部リンク

英語


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